2022/01/05

バブル後に失敗した政党作り (武田邦彦)



本日の収穫(3505文字) 

斯くして1990年を迎えましてですね
これは世界的にも大きく変化し
日本も大きく変化した年でしたね
世界的には まずイランで
ホメイニ師がお亡くなりになって葬儀が行われる
それから北京では天安門事件が起こって
中国共産党が大きく揺さぶられる
そうこうしてる内に
今度はベルリンの壁が破られるっていうですね
もう画期的なことがありまして
それでそれから東欧諸国が だぁーっと崩壊
共産党が崩壊しまして
それが波及して ソビエト連邦も崩壊するというような
大きな変化がありましてですね
日本もそれに伴って 大きく揺さぶられて
バブルが崩壊して 株価 38,000円が
たちまち 18,000円ぐらいになるという
大きなことがありました
これはですね 必然的な結果ですよね
だって30年間 正しければ34年間になるんですが
高度成長時期が続いて 国民はすっかり豊かになり
先進国入りしてですね
そして浮ついた左翼の人たち リベラルの人たちが
我々はその経済成長に 力を注ぎ過ぎたんではないかとか
江戸時代に返れとか
リサイクルした方がいいんじゃないかとか
石油がなくなるとか もう
でたらめを幾らでも言い始めたわけですね
それにバブルの崩壊ということがあって
日本社会はすっかりと 方向性を失ったわけですね
今になれば それから30年経ちますから
方向性ははっきりしてて
アメリカのようにITのソフトをやると
いう方向が一個ありましたね
これはアメリカの GAFAと言われるような
Googleとか Amazonだとか Facebookとか
それからそういったやつですね Apple
まぁ こういったものが1995年を中心にして創業いたします
アメリカ人の平均給与は 所得は三倍になりました
もう一つは中国が選んだ道ですね これはITのハードですね
スマホをやり 色々な通信機器をやりですね
そして現在は中国がもう
世界のITのハードの多くを牛耳ってると
まぁいうような状態になりですね
日本はヨーロッパに騙されて
これからは環境の時代だなんて言ってですね
その頃よく学生が私にですね
先生 環境は大切ですっていうから
僕がよくそういう学生に言いましたよ
君 環境が汚れてるっていうけど どこが汚れてんの?
その頃は名古屋大学でしたからね
空を見たって 空きれいじゃないか
水も 愛知県は水がおいしいですからね 水道が
水道だって臭くないじゃないかと
なんか海水面が上がってるって言うけど
あなたは海岸に行ったら海水面が上がってる?
なんであなた環境悪くなってるっていうの?って言ったら
その学生は その学生っていうか
いっぱい学生が そういう学生いたんですが
テレビが言ってるって言うんですね
それからテレビが世論 社会を作り
社会が間違った方向に誘導され
それに応じて政党が右往左往するということになりました
1992年からですね
まぁ皆さんがよく知ってるような 新しい政党が
雨後の筍のごとく出来てですね
次々とその内 その内のいくつかが政権を取り
細川 熊本県知事が首相になったり
それから社会党の党首が 総理大臣になってですね
実に変なことに 自衛隊の観艦式に出席して
自衛隊をあれほど反対だと言ってた社会党が
自衛隊賛成に回ると
自衛隊は憲法違反だけども合憲である
いやーなんつったかなんか変な 合法であるか
違憲合法論というのが出てきてですね
もう無茶苦茶な時代になりました
無茶苦茶は一回収まったんですが
その後すぐまた復活しましてね
民社党が政権を取り 悪夢の3年間をやりですね
また ばぁーっと政党ができるということで
現在に至っております
これはですね このブログでずっとお話ししてきたように
社会が大きく変わるわけですよ
1930年には軍隊が大切だと 平均寿命は 43歳だと
そういう中で国民が行動するわけです
1960年は あかぎれが切れるし
風呂は外に行くしと
女の人は洗濯板で洗濯するという中で
高度成長が始まるわけです
1990年になりますと 平和な世の中になり
物質は豊かになり 車をみんなが持つようになってですね
目標を失っちゃったんですよ
目標は まだまだあったんですよ
だって ここ三十年間政府がやったことはですね
日本政府がやったことは
消費税を0パーセントから
10パーセントに上げたということだけです
平均所得は 日本人平均所得は
460万のままですから
消費税が上がった分だけ 10パーセント分だけ
使えなくなりましたから
30年間で給料が10パーセント
減ったようなことになっちゃったわけですね
じゃあ何のために政治やってんのって
政治は国民が幸福になるためじゃないんですかと
じゃあ幸福っていうのは 必ずしも豊かとは限りませんが
その間にアメリカは アメリカの平均所得は三倍になり
中国の所得は五倍になり
中国はちょっと格差がありますからね 難しいんですが
少なくとも海岸線の中国の人達は五倍になり
日本は取り残されて
かつて世界で第二位の国でしたが
もう今や 見る影もないという状態になりましたね
その間もうリサイクルにしてもダイオキシン
リサイクルってのは何の意味もなくて
ものすごく資源を使いますし 環境汚しますし
ダイオキシンは無毒ですし
今やってる地球温暖化も甚だ怪しいわけですね
しかし方向性を失った社会っていうのは
そういうもんなんですよ
政党は山ほどできる 
何で政党作りに失敗したかって言うとですね
従来のもう自由民主党 日本社会党という
もう時代が要求してない政党に所属している人たちが
社会が変わってきたので 新しい政党が必要だって言って
政党が分裂する形で 新しい政党ができる
ということを繰り返すからですね
そうじゃない政党はまぁ
我々の記憶に残るようなのは二つですね
一つは維新ですよ 日本維新の党
やっぱりこれは新鮮味があって
現在でもある程度の勢力を保ってますし
これはまぁ 前政治家だった人も
参加としては多いんですけども
基本的には新しい政党なんですよ
新しい地域政党としてスタートした
それからこれはもう
本当に一か月ぐらいのあだ花だったんですが
希望の党ですねー
これもやはり
従来の政党の人が移ってっていうわけじゃなかった
それが少し一部 小池さんなり
静岡県の民主党の人なりが入ってたんで
ちょっと混乱して 潰れましたけどね
今でも東京都では ある程度の勢力を持っております
本当に新しい政党とは一体何なんだ
自由民主党 日本社会党に代わる
新しい社会の政党ですね
全然 社会は変わっています
所得は増えなかったといっても 一年間五百万ぐらいあるし
インフラストラクチャーも 随分進んだし
平均寿命は85歳を超える もう100歳人生が始まったし
そういう中で それから中国が日本に向けて
ミサイルをいつも
核ミサイルを向けているという時代になった
日韓関係も全然違う ソ連もロシアになった
しかも アメリカも民主主義になるのを失敗して
上位5パーセントの人が
もう半分以上の富を持っているという風になった
中国も共産党の下の民主主義とは言うものの
約5パーセント 国民の5パーセントの共産党員が
残りの90パーセントの人達を 支配するという構造になった
日本ばかりじゃなくて
世界的に民主主義っていうのが衰えて
せっかく民主主義でみんなが考えてやると
高度成長時代の日本はですね
自由民主党 日本社会党っていうのがありましたけど
これはあくまでも 選挙で選ばれた人達でした
これをできるだけ日本では
選挙で選ばれない人達にしようということで
供託金をもの凄く高くして 小選挙区にして
そしてできるだけもう 二世三世の議員しか
もう議員にならないという 貴族制社会みたいな体制にした
だから現在はですねー
世界的にもうアメリカも民主主義に失敗し
中国も民主主義に失敗し
EUは EUの中心メンバーであるイギリスが離れてですね
フランスも今 EUから離れようとしてますが
イギリス フランスがEUから離れたら
もうドイツ一つになりますからね
まぁどうなるか分からないような情勢です
一方インドなんかも かなり伸びてきたし
また中東も紛争が少し 少なくなってきた
ということで世界全体が変わってるわけですよ
今まではまだ 1990年は
世界全体ということまで至らなかったんですけど
今はもう世界全体が 民主主義から離れようとしてるんです
だから参政党という党ができたんですよ
政治に参加しようじゃない
いや そんなのもう民主主義が出来た時
出来てるじゃないかって
いや実は それが潰れちゃったんですよ
それでこれから 2020年からの 30年ですね
30年ごとに変わってきますから
1930年から 1960年
1960年から高度成長 1990年
豊かになった1990年から 2020年までが
暗黒の時代 つまり方向が分かんなかった
それで2020年から 新しい2050年までの時代
これを日本の政治が どう舵を切るかというので
日本の子供達も含めた 日本の繁栄
我々の繁栄っていうのが決定されると
そういう局面にあるわけです

2022年1月4日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦

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