2021/12/03

入院と体験 一つの成長か? 先生と議論する 確率と絡合 不運の中の幸福 (武田邦彦)





一日も早いご回復をお祈りしております。
本日の収穫 3599文字

えーとあのー 武田邦彦って言わなくていいんですけど
なんか今日は言いたくなっちゃったんですが
ちょっと不覚にもですね
入院してしまいましてですね
まぁ かなり痛んだもんですから
救急車で とある病院に担がれましてですね
診断を受けまして
その時に私の まぁごく親しい先生がですね
お電話して診察してもらったら
これはもうすぐ行かんといかんって言うんで
救急車で病院に入りましたもんですから
病院自体はすぐ引き受けてくれましてですね
すぐ救急でCT撮ったり
なんか色んな事やりました
それでお医者さんが三人ぐらいで協議してですね
一回 一度は
これすぐ手術だと言うことになってですね
その時に腸の半分と
肛門がなくなるかもしれないなんて言われてですね
なくなると言われたと思います
その時に私がですね
あーそうですか 分かりました
という風に答えたらしいんですよね
私もそういう風に覚えてます
その時の私の心境は
これはまぁ 大変なことになっちゃったなと
自分も今まで 一応病気がちではあったけど
五体満足で生きてきましたね
それは五体満足ったって
右目を失明したりしましたからね
まぁ今この失明は全部人工的な目が半分がですけど
治っておりますが
まぁその他に色々苦しい歴史がありました
しかし それでも腸の半分と肛門がないなんてですね
ちょっと凄いなーと思ってですね
それからしばらくは
自分としては心の中で 一体どういう生活するのかなーと
普通の生活ってできるのかなーとかですね
まぁそういう風に思って
ベッドの上でやっておりましたね
そしたら そこにいたもう一人の人が
先生 写真撮ろうって言うから
よしよしと思ってですね
こうVサインで写真撮りましたら
その写真を見た方がですね
あーこれ何で なんか定期検診がなんかで
病院行ったのかなと思ったそうですけど
えー後にですね
まぁ三日ぐらい後に
私を救急病院まで引率してくれた先生ですね
大変にベテランで
大変に素晴らしい先生なんですけれども
その先生がですねえ
お医者さんから僕がそう宣言された時に
顔色一つ変えずですね 分かりましたと言ったのは
びっくりしたって言うんですねえ
普通の人だったら結構顔色が変わったりですね
それから がっくりしたりっていう事があるんだけども
あれにはびっくりしましたと 先生に言って頂きました
私は色々訓練をしてですね
右目を失った時には これが耐えられるだろうか
自分はこの
右目がもう見えないってことに耐えられるだろうかと
いう風に思いましたし まぁ今度もですね
あーこれで私は
まともな生活はできないんだなーと思いまして
どういう生活を
これからするべきかなっていう風に考えました
しかし私が最終的に
自分の目標としているのはですね
どんなこと言われても
それによって動揺する人には
人からは脱したいって言うんですかね
それが私の願いですので
今度先生に あの時に先生が
顔色一つ変えずに
分かりましたと言ったのはびっくりしましたと
言って頂いた事は
私の人生のプライドの一つであります
その後ひとしきり先生の
人間はなぜ病気になったり
なぜ人間は若いうちに亡くなる人もいれば
年取って長寿を全うする人もいると
いう話をいたしました
物理的には これ確率の問題ですね
どんな病気でもですね
例えば一億人いますと百人とか千人とかいうのは
必ず色んな病気になるんですね
それで そのお医者さんは
長い間 開業医の経験がありますから
本当なんですよ武田先生 健康に気を付けて
もの凄くちゃんとやってる人でも病気になるって
命を落とすし
いい加減な生活をしてても
全然元気だっていう人がいるんですよねと
それは確率的に少しの差はあるかもしれない
例えば 健康に気を付けている人は3パーセントとか
自堕落な生活をしている人は
4パーセントとかいう差はあるかもしれない
だけど当人 その一人の当人にとってみれば
やっぱり俺はこれだけ健康に
気を付けて生活してるのにと
そういうやっぱり思いがあると
そういう風に言われましたんでね
実は私はその物理的にはその確率という
つまり一億人いれば一万人はなるよと
二万人はなるよという そういう考え方だけを
今まで言ってきたんですけど
実は私は心の中は少し違ってですね
そういった確率的なものと もう一つですね
絡合があると僕は思ってるんですね
まぁあの 絡合というのはですね
個体間の 個体の影響
全体からの影響が個体に及ぶ
これはもう 現象としては幾らでもあるんですが
個体間の連絡方法がまだ未発見なんですね
ですから例えば 一番簡単に言えば
お化けが 私はお化けを見たと
そしたら みんながそれに対してなんて言うか
それは嘘だと言うんですよね
それは なかなか面白くて
この議論は なかなか面白くてですね
お化けを見たのを否定しているのか
それとも お化けっていうのは存在するはずがないので
あなたが見たのはお化けじゃないと
言ってるのかって全然違うわけですね
お化けを見たか 見ないかっていうことは事実ですね
それからお化けを見ても
我々今の その人類はお化けを説明できないから
ない事にしとくよっていうのとは もう全く違いますね
それで私は 絡合的現象ですね
つまり一人の行動とか 一人の運命
そういったものはですね
全体の運命の力を受けている
ということの事実ですよ 事実ですよ
そういう事があり得るかどうかは別にして
事実の例っていうのは
いくらでも知ってますって先生に言ったんですね
例えばって 二三の例を挙げました
これらの例は 事実としては観測されてます
事実として観測されているっていうのは
繰り返し事実として観測されてるってことですね
再現性 まぁ普通の一般の人が
我々が使う言葉ですと再現性があるっていう
再現性があって
その理由が説明できないという現象はありますと
ところがこの現象が学問の表面に出てこないのは
原因が説明できないから
どうしても人間はそれが嘘だという風に言いそうになる
ところが僕は 事実っていうのは
もしも再現性は非常に難しいんですね
実は再現性がなくてもいいんですよ
事実であれば というのは
再現性を こう何て言うか
観測できるっていうのは 相当
その事実の中身が分かってなきゃいけないんですね
ちょっと機会があったらもう一回
なぜ再現性っていうのが難しいのか
再現性が得られるような状態であれば
むしろもう その理由が分かってる様な時なんですね
ですから 普通は科学の先端っていうのは
再現性がない場合が多いわけですね
勿論 その星の観察とかですね
それから そういうものは
もう人間にとって大昔から見てますから
ある程度再現性があるんですけども
今まで人類が気が付いてなかったって
いう様なことはですね
なかなか再現性がないんですね
まぁちょっと外れますので
次回の時に もう少しいい例を持ってきますが
西暦千年 今から千年ぐらい前に生活をしてた
小説家の紫式部
源氏物語をお書きになった紫式部にですね
今 飛行機が
巨大な飛行機が空を飛んでるのを見せて
紫式部さん あれは何ですか?と聞いたら
いや分からないよ 天狗じゃないですかと言うと思うんですね
つまり我々人間はですね
事実は存在しても
自分の頭では説明できないっていうことは
山ほどあるんですよね
私なんかはもうそういう中で
研究をしてきたとも言えるんですね
それで私が絡合っていうのは必ずある
必ずありますね それは
もう事実がありますから
説明できないっていうだけですね
ですから 事実を否定しないっていうことが重要なんですね
事実を否定しないこと 事実の疑問をですね
事実の疑問ですよ
解釈の疑問じゃなくて事実の疑問は ちゃんと質問して
事実が存在しているかどうかを確認するっていうのは
まぁ科学者にとって
非常に重要なことじゃないかと思うんですね
まぁ 僕はこの議論は
お医者さんにしたのは3回目なんですよ
非常に偉い先生の場合
僕はちょっとこれ質問するんですね
先生 随分多くの人がいて先生から見て
原因があるから病気になるんですか?
それとも 原因なくても
ある確率で病気になるんですか?と
いうことをよくお話させていただきます
これに答えて下さるお医者さんというのは
かなりのレベルの人しか答えない
あとは面倒くさいっていうだけなんですよ
現在までの私の議論では
やっぱり絡合が効いてですね
ある人 だから例えば
お酒をどうとか 行動が乱暴だとかいうような
我々がすぐ思いつくような原因と
病気っていうのは
繋がってないんじゃないかという風に思いました
それからですねぇ ちょうどこの病室で一人で
もうとにかく今はもう面会もできませんしね
何しろ食事もまだ 発病から食事も
全然とらせてくれないってこともあって それで
まぁ じっとベッドの上になってるもんですから
この際 不運になった人間の幸福っていうのは
どういうメカニズムかっていうのをですね
今色々調べたり聞いたり読んだりしております
一応この今ですね まだ回復してませんが
あんまり脳を使うとですね
グリコーゲンが消耗されまして
絶食中なんであんまりいけないんですけど
一つ まぁ 入院を一つのいい事って言うか
不運の中の幸運かな なんかだと思ってですね
やってみたいという風に思っております


2021年12月2日 ヒバリクラブ

#武田邦彦

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