本日の収穫(3568文字)
原発講座も九回目になりまして
まだ各論なんですね
次ぐらいからちょっと
総合的な話をしたいと思うんですが
耐震性もやっぱり触れとかなきゃ
いかんだろうなと思いましてですね
世界でですね 原子力発電所って
いうのは五百くらいあってですね
そのうちアメリカが百ちょっと それから
フランスと日本が五十ちょっとということで
今中国が非常に作っていますが
ここら辺が原発大国なんですね
それで原発の一番の弱みは
やっぱり耐震性なんですよ
もちろん今度みたいに床下浸水で
爆発しちゃうっていうのもあるんですけども
これは日本の電力とかその他政府が
嘘ついたからこうなっちゃったわけで
一番弱いのはやっぱり耐震性
地震に対する耐震性でしょうね
この他に敵国が原子力発電所を目的に
爆撃するっていうのがあってですね
今原子力発電所を持ってたら
むしろ都市に原爆を打ち込むよりかですね
ミサイルで原子力発電所を攻撃した方が
酷いことになるっていう風に言われてる訳ですね
耐震性とそのジェット機に
爆撃のジェット機による攻撃を防ぐのも
ミサイルによる攻撃が難しいと
巡航ミサイルでもいいですけどね
耐震性はですね コストとの関係なんですね
原発っていうのは中を見られた人は
ほとんどいないと思いますが
ものすごく複雑なんですよ
この複雑な原発を簡単にするっていうのも
安全上大切なんですが
とにかく現在は複雑なんですね
それで地球上でですね 大きな地震がある
震度六ぐらいの地震がですね
毎年と言わずに十年にいっぺんぐらい
あるっていうところは限られてるんですね
それは地球上のプレートの移動がですね
集中しているところっていうのは
古い海の陸側なんですよ
古い海っていうのは太平洋しかなくてですね
大西洋は新しい海なんですね
インド洋はちょっと小さいんです
大したことない
したがって大西洋側っていうのは地震がないんですね
あっても小さいんですよ
太平洋側は大きいんですね
太平洋側の陸地沿いですから
チリ地震っていうのがありまして
チリからカリフォルニア地震ですね
ちょうど南北アメリカの西側ですね
それが地震が多いわけです
それからアリューシャン列島に来て
千島列島に来て
日本列島でそれから台湾から
フィリピン・インドネシア
それから遠くはニュージーランドの付近まで
ぐるっと太平洋の底がこう割れて
拡大してますからね
そこら辺で全部沈み込みがあって
それで大地震が起こるわけですね
火山もそうですね 今度のトンガの
大きな火山なんかもそうなんですが
地殻が割れやすいわけですね
ですから大きな地震が起こるわけです
それで震度六以上っていうとですね
もちろん例外っていうのは何でもあるんですが
ヨーロッパほとんどありません
ヨーロッパは最大でも五.五
震度五ぐらいが普通ですね
ちょっと南部ヨーロッパぐらいで
震度五ぐらいに行くんですね
ですからヨーロッパは大丈夫なんです
それからアメリカの東海岸も
かなり完全なんですね
危険なのが 簡単に言えば
アメリカの西海岸のほんの一部
それから日本
それから台湾ぐらいが危ないんです
原子力発電にしてはですね
その他はほとんどありません
それから中国はですね
内陸地震で大きいのが時々起こるんですが
海溝で起こる地震ですね
それはちょっと離れておりますので
このぐらいの耐震性なら
行くかなっていうようなところなんですね
ですから日本はですね
世界でも稀に見る地震国に
稀に見るほど五十何基という
原子力発電所を作ったわけですよ
各国はどう思ってるかっていったら
いや結構危険なことをするけど
まあ日本っていうのは非常に技術が高いから
耐震設計はちゃんとしてるだろうなとこう
思ってるんですが 実は駄目なんですよ
今度の東北大震災でよく分かりましたね
東北大震災って
大体東北地方は震度六だったんですけど
新幹線がその時全速力で走ってた新幹線が
二十七列車あったんですね
そのうち非常に軽い程度の脱線をしたのが
脱線というのかどうか分かりませんが
非常に軽い損傷を受けたのが一列車だけで
後の二十六列車はですね
地震が震度六の地震が来て急ブレーキかかって
普通に止まってるんですよ
これね 逆だったら大変だったんですね
新幹線が転覆して
原子力発電所が安全だったって言ったらですね
何百人も亡くなったと思うんですね
JR東日本の
あっぱれっていう感じなんですよ
それに対して原子力発電所の方はですね
爆発したのは福島第一ですけれども
重大な損傷を受けたのが
東海原子力発電所と福島第二ですね
それから女川もかなりの打撃を受けました
そういうことでですね どう見ても
それから電源喪失なんて言ってますけども
東北電力は別に
長期間の停電になったわけじゃないですし
それから一般住宅ですらですね
津波を受けないようなところは
それほど大きな損傷受けてないんですよ
私は色んな用事で
2011年の東北大震災の後
福島県・宮城県を中心に
随分あちこち行ったんですけども
民間は瓦が落ちてるとかですね
そういうのがあって
もう津波以外で家がぺちゃんことかいうの
ほとんどないんですね
私の感じではですね
現在の原子力発電所はですね
疑問に思った方は色々ご自分で
お調べになったらいいと思うんですが
原子力を推進する人は
あまり本当のこと言いませんのでね
普通の民間よりか弱いと言うと
ちょっと怒るかもしれませんが
通常いいメーカーですね 大手のメーカーが作る
マンションよりか弱いんですよ 耐震性が
本当ですかって言うけど 今度見たら
分かりますよね 今度のこと見たら
それからその後の大飯原発かなんかでも
似たようなことがありましたね
あそこは震度四.五か
五.五ぐらいでやられましたね
私のこの経験では震度六ぐらいに
耐える耐えるって言ってるんですが
私一回整理してなんか
然るべきところに出したことがあるんですが
まあ感じとして五以上になると
原子力発電所は危ないんですよ
配管が長かったりしましてね
それから分からないようにしているっていう
ところが一つは問題なんですね
原子力発電所で
私のとこは震度六.五ぐらいでも大丈夫ですよ
なんて言ってるとこないんですよ
すぐ何とかガルとか言い出してですね
垂直何とかガルとか 水平何とかガル
確かに設計上はそうなんですね
設計はそういう加速度で
設計しなきゃいけないんですけれども
一般の国民に分かりやすく言うには
震度六.五までは大丈夫ですって言わないと
震度六.五は来ますからね
原子力発電所はですね
何年にいっぺんぐらい事故起こしていいかっていうと
一応一万年になってるんですよ
それで一万年に一回
事故が起こるということを想定して
設計されているはずなんですけど
なんたってですね
原子力発電所で儲けるためには
できるだけ建設費を安くして
それからそれをごまかすという二つの方法が
電力会社は取ってるんですね
ですから耐震性を上げると
もちろんコストが上がりますから
耐震性大丈夫だ 大丈夫だって言って
地震来るごとにどっかが壊れるっていうことを
今まで続けてるわけです
もちろん大きな事故は
小さな事故が何回か起こると
大きな事故になるっていうのは
法則としても知られてるようなもんですね
それから原発が
建ってるところを見ると分かるんですけど
東北地方の巨大地震が起こる可能性の
あるところにいっぱいありますね
六基ぐらいあります
それから浜岡原発なんかはですね
あれだけ政府が東海地震が来る
東海地震が来るっていってる
震央地?に近くに建ってるんですね
これは実は政治とお金の問題なんですよ
地元がですね 地元にお金を配って
原子力発電所を作るもんですからね
ですからもう政治っていうのは
そういうことをするとこじゃないんですよ
政治っていうのは
事実に基づいて正しい判断をして
それで住民の希望に
沿うっていうのが政治ですから
今みたいに何でもかんでも嘘ついて
政治家が金入ればいいや
金入ればいいなんてやつは
本当は政治じゃないんですよね
これは参政党でも少し票が伸びれば
やっぱり随分この政治の嘘とか
政治と金なんていう問題が片付きますが
今のところそういうことなんですね
つまり世界的に見て日本と台湾の原発は
大きな地震が来たら壊れるようにできている
それが日本に五十基もある
だからこんなの運転しちゃいけないんですよ
もっと更に言えばですね
フランスなんか内陸の海岸淵は
なんてったって危ないですから
内陸に作ってるんですけども
日本が一番いいのは琵琶湖のほとりなんですよ
だけど琵琶湖のほとりは建ててないんです
それは日本の原子力発電所が
嘘つくからなんですね 排水とか
だから大阪・京都の人が反対するんですよ
だから人のいない
若狭湾でやってるわけですけども
若狭湾と琵琶湖ってのは
ほとんど近いですからね
琵琶湖は淡水で地震もありませんから
だから琵琶湖に作るのが一番いいんで
フランスはもうみんなこう畑の中に
原発がダァーって建ってますよ
やっぱりそのくらいの誠実さがね
フランスに真似るの残念なんですけど
そのくらいの誠実さが私は必要だと思います
2022年3月27日
#武田邦彦 先生
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