2022/04/01

科学的哲学的論考 ▶原発講座(8)健康 被ばく限度のウソ  メディアのウソ  原子力のウソ (武田邦彦先生)


本日の収穫(3890文字) 

表紙には被爆限度の嘘 メディアの嘘
原子力の嘘と こういう様に書きましたけど
嘘という言葉は嫌ですね
語感も嫌だし なんか
言ってはいけないことのように思いますね
しかし世界で日本はですね
江戸時代の末期までっていうか
明治の終わりまでっていってもいいですかね
嘘はほとんどなかったんですよ
これはですね 当時の小説なんかを
読むと本当によく分かるのは
みんなが人の言うことをそのまま信じて
ちゃんと上手くいってたんですね
っていうのは人が言う時に嘘をついちゃいけない
という意識が強かったんですね
これは今でも世界の他の民族に比べれば
圧倒的に日本人は嘘が少ないんですけども
それでも本当に平気で
嘘をつくっていうとこまで行ってないんですよ
ヨーロッパなんかどっちかっていったら
平気で嘘をつくんですね
だけど日本人は平気では嘘をつかない
嘘を隠すっていう段階ですね
だからまず嘘をつかないっていう段階があって
その次に嘘は悪いことだと思っているので
隠すということですね
それから三番目が嘘を割合平気で言うっていう
その三段階がある訳ですね
アメリカなんかで道を聞いて
あーそれはこう行ってこう行って
こう行ってって教えてくれるので
その通り行くと全く違うと
しばらく生活してるとアメリカ人ってのは
そういうの嘘言うのは平気なんですね
要するに物事が進めばいい
嘘は構わないっていうのがアメリカ人の考え方ですね
ヨーロッパもややそういうところあるんですね
日本人はそうじゃないんですよ
知らなかったら
いやちょっとその場所は知りませんので
他の人に聞いてくださいっていうのが
日本人なんですね
それで随分違うんですよ
だけど原発については
嘘が山ほどあるわけですよ
だからもう日本文化ではないんですよね
それをちょっと具体的に列挙しますと
まず被爆限度の嘘ですね
これはものすごくはっきりしてましたね
被爆は一年一ミリシーベルトって
決まってるんですよ
事故の時には
少し増やしてもいいという議論はありました
それから安全委員会でも一時被爆の時は
一年五ミリシーベルトまではっていう
規則を決めようとして
これはもうちょっと文章にもなってるんですが
多分公式には認められない段階で終わってる
つまりそれはどうしてかっていうと
事故の時には
一年五ミリシーベルトぐらい被爆するけど
そんなこと言ったら
原子力反対運動に火をつけるので
言わないとこうってそういう嘘ですね
実際には二十ミリシーベルトまでいいとかね
それから酷い人は百ミリシーベルトだ
私は週刊新潮にですね
別の新しい記事を出してほしいと思うんですが
週刊新潮は事故のある程度経った時に
二三か月かな?経った時に
半年ぐらいかもしれませんが
一年一ミリシーベルト男 武田邦彦っていう
四ページあの発行部数の多い週刊新潮で
四ページも割いてですね
一年一ミリシーベルトって嘘を
武田が言ってるっていう記事を書いたんですよ
あの為にかなりの人が
余計な被曝をしたでしょうね
なんでそういう記事を そういう嘘を書いたのか
一年一ミリシーベルトしかないんですからね
我々が世界のどこからでも水でも何でも
輸入して牛肉でも輸入して食べてるのは
一年一ミリシーベルトの
限度を超えない食料品だからなんですね
これ食料品ばかりじゃなくて自動車であれ
機械であれ全部そういう規制になってるわけですね
事故の時はどのくらいっていうのは
まだ定まってないんですが
普通の時は一年一ミリシーベルトなんですよ
ですからああいう そういう事故の時に
いくらって決まってない時に
まず一年一ミリシーベルトっていうのから
スタートしないとですね
よく安全安心って言いますけども
安心というのはですね
安全の基準がちゃんと守られてる時に
安心が来るっていうんであって
最近政治家の言う安全安心って
聞いてますとね 完全にならないので
騙して安心にするっていう
そういうのに使われてますね
週刊新潮にお願いしたいのはその時
なんかの加減で間違ったんでしょうから
一年一ミリシーベルト男 武田邦彦っていうのは
不適切であったという記事をですね
やはり四ページぐらいで書いてもらった方が
日本のためになりますね
これからの原子力発電所が
安全になるっていうことが大切です
週刊新潮は何のために
週刊誌を発行してるかっていったら
日本の発展のために発行してるわけですから
積極的にやってほしいですね
それからNHKもそうですね
私これは何回か警告してるんですけど
本とかそういうので警告してるんですが
NHKはですね
午後の四時か四時半のニュースの時にはですね
一号機が爆発しましてそれで発電所境界の
放射線量が非常に上がった時に
確か僕その放送を持ってますので
いつでも出せるんですけど
確か四万倍とか規制の何万倍って言ってですね
この時には一年一ミリシーベルトが
限度なのでって言ってるんですよ
それから一時間半か二時間後の
六時のニュースの時にはですね
それ一切言わなくなったんですね
その間に政治的な判断が
あったっていうか政治っていうのは
嘘をつくのを政治って最近言うんですけどね
政治的判断と言ったら
嘘をつくってことなんですけど
別に政治的判断嘘をつかなくていいんですよ
政治的判断っていうのは本当のことを言って
どうするっていうのを言うのが政治的判断であって
この頃は政治的判断で嘘をつくっていうね
この前のなんか流行病のなんかもそうですね
嘘をついておりました
だから被爆限度についていくらでも
嘘をついてもう嘘をつきすぎたので
今の現在の日本の被爆限度っていうのが
いくらになってるか分かんないんですよ
これは安全限度じゃありません
受忍限度ですけどね この前お話しました
だからこれははっきりしないと
今動いてる原子力発電所が安全ですっていったって
被爆限度が一年一ミリシーベルト
否定しましたんでね 福島の時に
それを復活したらまた色々もう
ものすごく保障問題が出てくるでしょうし
にっちもさっちも行ってないわけですね
それからメディアの嘘っていうので
一番大きいのは主力全国紙
それからマスコミのですね 記者がですね
事故が起こって一週間か二週間後に
全員福島から引き揚げて
三か月後か四か月後に福島に戻ると
つまり福島の被曝が危険であると言われたので
メディアは慎重を期して自分たちの
社員をですね 福島から引き揚げた
一方 その一方ですね 新聞とかテレビでは
福島に住んでても大丈夫ですよって
放送をしたっていう
これは一番巨大ですね もちろん
それから先ほど言いましたように
NHKがその日はその日の途中までは
一年一ミリシーベルトって言ってたのを
一時間半か二時間後に変えたと
それからその当時私は東大の教授を
随分批判してたんですね
東大の教授ともあろうものが
テレビに出て色々な嘘を言ってると
不適切だと 多重防御にしても
固有安全性にしてもですね
被爆限度にしても
そしたら東京大学の先生方二十人ぐらいかな
原子力に関係する先生方が声明出しましたね
我々はテレビにもう出ません
そこではっきりと嘘をついたからとは
書いてないんですけど
やっぱり東大の先生ぐらいの
訓練を受けてない あんまり信念のない
学問だけができて純情な人もいますけどね
やっぱりあれだけ僕は見てて
みんな僕の後輩でしたから
何だこれどういうことかと
全然科学者としての倫理観もないなーと思って
いやNHKがどんなに嘘つく
それから政府が
どんな嘘をつくっていうことはあるんですよ
それはあるんですね 世の中ですから
だけどどんなに社会が嘘ついても
科学者は嘘ついちゃいけないんですよ
それから原子力の嘘っていうのを
三番目に書きましたが
これは実は原子力に
そういう風土があったんですね
日本社会が嘘をついて
それを隠すという文化になってきたので
それにつられて
原子力も嘘をつくようになりました
私が原子力の所長やってる時は
いくらでも嘘がありました
じゃあ僕のとこじゃなくて 見てますとね
原子力の情報が入ってくるんですけど
ここでまた嘘ついてるな
ここでまた嘘をついてる
ほとんどはですね
実施者つまり責任者ですね
責任者に覚悟がないんですよ
やっぱり原子力くらいのでかいことをやりますとね
やっぱり普段から俺の人生はもう
戦艦大和の艦長ってあの頃言ってたんですけど
戦艦大和の艦長のような
覚悟のある状態じゃないとですね
やっぱり普通の人がなかなか昔で言えば
なんかあれば俺は腹切るよというぐらいの
覚悟がないとですね
原子力の仕事ってできないんですよね
ですからこの嘘っていうのは
原子力の嘘っていうのは
現在の日本人の指導者の覚悟がですね
足りないということなんですよ
いずれにしても理由とか色々あるんですが
被爆限度は嘘はつくは
もちろん爆発の原因も嘘をつく
被爆限度も嘘をつく
メディアは自分の行動に嘘をつく
それから放送内容に嘘をつく
それで全員で嘘をつくと
原子力学会もやや嘘をつくと
あなた方は何を目的に仕事してるんですかって
言いたくなっちゃうんですね
私は原子力の技術的な
不十分のは直して進歩させて
やがて原子力も使えるようになった方が
いいと思ってるんですよ
その意味で僕は反原発では全然ないんですよ
いやそういうの反原発って言うんですかね
別に原子力に反対してるんじゃなくて
その安全な原子力じゃなくちゃいけないと
それ当たり前じゃないかと思うんですけどね
新幹線は非常にいいと
だけど新幹線がひっくり返るようじゃ駄目だと
それを反新幹線っていうんですかね
僕はそんなことないと思うんですよ
どんな技術でも未熟な時には控える
その未熟であるかどうかが分かるのは専門家だから
専門家は技術が未熟であれば勇気を持って
今はまだ技術が未熟で
危険だから控えた方がいいと
使用を控えた方がいいって言ったら
それは反技術になるんですかね
そんなことは私はないと思いますね

2022年3月26日

#武田邦彦 先生

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