2021/11/27

仮想なのか現実なのか? “貴族政治と変わらない日本”  度が過ぎた二世議員 それを産んだ小選挙区 それを正当化するメディア 議員報酬をサカナにする (武田邦彦)


 

この人間の頭と言うかですね 集団っていうのは非常に面白い特徴がありまして なんだか仮想なのか 現実なのかよく分からないというような 矛盾したことがしょっちゅう起こるんですね これは一言で言えば 人間の大脳の構造の欠陥なんですけども 事実 非常に面白いんですね まぁその一つとして 現在の日本は貴族政治なのか 民主主義なのかと 民主政治なのかと それはもちろん民主主義に決まってるじゃないか 民主政治に決まってるんじゃないかって言うんですけど それは そういう 名前になっているだけではないかと思うんですね というのは もう簡単に言えば 現在はもう既に 度が過ぎた二世議員なんですよ 本当に度が過ぎてるんですよね だって政府の上の方はみんな二世議員ですよ それでまぁ 陣笠って言うか 要するにぺーぺーの議員の中にはですね 二世議員じゃない人もいるというぐらいで まぁなんて言うか 安倍総理大臣 まぁ二世だと 麻生副総理 まぁ二世だと その他に今ちょっと注目されてる林前の文部大臣ですね もちろん二世であります しかもこれはですね 麻生さんは福岡ですけども 山口県出身 もの凄く多いわけですね それで山口広島ぐらいがですね やっぱり旧毛利藩の力がありましてね 明治維新の時に大変に力を出したので 現在でも山口を中心として この鹿児島の方が衰えて 山口県の方がですねえ ずっと続いているっていうのは やっぱりまぁ 吉田松陰の松下村塾 これの出身者の伊藤博文とか山縣有朋とか その他 ものすごく首相を出しましたからね そういうような事もあるでしょうし それから 鹿児島の方は西郷隆盛のやっぱり 反乱がかなり大きな影響を与えましたし 軍人の方はある程度 鹿児島県出身っていうのが幅を利かせましたが 現在では既に政治家の方はですね 山形貞則だったかな税金関係の それから 二階堂進とかですね かつて割合そうそうたる議員がいましたが 今ではもう鹿児島選出の議員っていうのは すっかり影を潜めたということですね しかしまぁ ポイントは二世議員ですよ 二世議員っていうことはどういうことか まぁ例えば 河野太郎さんとか 小泉進次郎さんを見ると分かるようにですね 一つは世間知らずであるということですね なんたってもう河野家でも 小泉家でも何代か続いてですね  議員やっておられるわけですよ 鳩山さんもそうでしたね 鳩山首相も ちょっと とんちんかんなことがあるんですが それはやはりあの 貴族階級ですね 現在の貴族階級っていうと二つありますよね 一つは政治関係の二世議員を ずっと繋いでいくような貴族関係と それから会社の会長社長あたりで これは比較的民主的なんですよね トヨタ自動車みたいに現在でも トヨタという名前を使って やや世俗的ではありますが それでもトヨタ自動車とか松下 ナショナルですね 今ではもう名前を パナソニックに変わっておりますが やや世襲というわけにはいかないようになっておりまして やはり産業界は政治と違って 優秀じゃないと社長やってられませんからね やはり二世というのはある程度は 制限されるということになりますね それを生んだのは もちろん小選挙区制で なにしろ選挙区に一人しか 実質 与党野党 一人ずつしか 立てられないということになりますと もちろん地盤看板鞄がものを言いますね 地盤というのは まぁその地盤ですよね  その地域の 地域でやってきた 看板ってのは名前とか そういう知名度ですね それから鞄 お金ですよね そういったものが どぶ板選挙とも言いますけれども 狭い 狭い選挙区で国政ですら 狭い選挙区で戦うわけですから これはまぁ 二世議員が出てきますね それからまぁ もちろんそのー 最近私が指摘してる供託金ですね 選挙に出るために衆議院だったら600万円 参議院で300万円 比例区と なんか一緒になると もっとさらに積み増すと言うのはですね もう本当 世界で稀に見る高さなんですよ 普通は10万円ぐらいなんですよね それは憲法違反してるわけです 日本人は結構 憲法違反が平気なんですよね 今度の色々なこともそうでしたけども 憲法違反で何かやってても それはいいよということなんですが 憲法ではですね 党を選ぶのじゃなくて 議員さんを選ぶわけですから 自分の代わりに代議士になって言ってくれる 議員を選ぶのですから 30人ぐらいいないとですね その中から 自分がこの人と思って推す人はいませんよね もう少し こう電子化されましたから もう立候補止めて 全員が誰でもいいから名前を書く という制度の方がいいような気がしますよね それから もちろんその所得だとか それから立場とか二世だとか そういうのって絶対に区別しちゃいけないと思う 憲法では厳重に書いてありますが 実際上は二世でないと立てない 例えば 有力な政党のボスと繋がってると 政党交付金で立候補する時にお金もタダになると しかも区割りもくれる地盤もくれるって事でですね 完全なこれ 貴族社会なんですよ だから日本の中に庶民社会と貴族社会があって 貴族社会が政治をやってるわけです ですから民主主義じゃないんですよね これはもうどう見ても正しいんですが メディアは相変わらず それを促進する様なこと言ってますね 例えば供託金が少ないと 泡沫候補が出る 泡沫候補は相手にしない そんなこと言ってますが 日本のように供託金が高いって国が例外なんですから メディアは本当にきちっと議論をするんだったらですね 各国の供託金と候補者の数かなんかをちゃんとやってですね それが本当に泡沫化してるか 泡沫というのは民主主義で どういう意味を持ってるのかと 言う様な事を議論しなきゃいけないわけですね こういう風にこう貴族政治 日本の政治が貴族政治になった原因はですね 一つは戦後にマッカーサーがですね  これは正しかったと思うんですが 議員報酬があまりに低いと 日本の議員報酬がですね あんまり低いと 結局これは 金持ちしか議員になれないということになるので 報酬が高いとか低いっていうのは難しい 両刃の剣なんですね 報酬が低ければ 生活に関係なく 議員ができる人しか議員になれない ところが今度は報酬が高すぎると 政治家というのが 政治屋になって職業化するということになるんで 頃合が難しいんですが まぁ私は今の まだロートルの年取ったですね 議員の中で明らかに政治で金を儲けてきたという人が 結構いるんですよ それから河野家にしてもですね 小泉家にしてもですね 政治家は長くやったらお金がなくなる というほうが正しいと思うんですよね つまり利権を 政治っていうのは 利権を取っちゃいけないわけですから だから家はやっぱり出費があって 少しずつ貧乏になると 耐えられるぐらいの貧乏で やって行くっていうのが本当なのに 鳩山さんにしても 小泉さんにしても 河野家にしても金持ちなんですよ ということは政治が金になる つまり利権化してるって事は これでも証明されるわけですね 私が批判してるように 小泉進次郎さんが環境大臣の時にですね レジ袋を有料化したと 国民に環境意識を持ってもらうためだ なんて言いましたけど 自分は奥さんと合わせて資産が3億円以上もあると それで3億円以上資産のある夫婦がですね 環境にやさしい生活をすることができるはずがないんですよ 絶対できません お金を使えば環境には悪いんですよね 結局 レジ袋有料化したって3億円もある人がですね 3円のレジ袋が問題にはなりませんからね それからもう一つは その小泉進次郎さんなんかの感覚が 非常におかしいと思うのは かなりの 小泉さんがですよ 奥さんの資産が分かって 奥さんに申し訳なかったって言ってるんですよ 何言ってんだろと思いますね 大臣の資産を公開するっていうのは 国民のためにしようということに 国会というか みんなでなったわけですよ だから大臣ともなれば 奥さんの収入も含めて 公開しなければいけない ということなんですからね ですから それ決めた本人 立法した本人っていうかですね 大臣がですね 家内に申し訳ないなんていうのは 一体何を履き違えてるのかと思いますよね そういう覚悟で国政をやって下さいっていうことで やりなさいっていうことで 国民が大臣に命令してるわけですからね そういう点ではですね  江戸時代の士農工商というのは非常にいい制度で 侍は権限を持って 政治的権限を持ってましたから 報酬が米なんですよね 百石とか二百石とか  殿様ですと十万石とかこういう風になるわけですね 米で貰うわけです 米で貰うと 米を 米蔵につめて置くんですけど やっぱりまぁ最近の米でもですね 3ヶ月ぐらいも経ちますと味が落ちてきます まして古古米ぐらいになるとですね とっても味が落ちてきますので まぁ貰ったものは消費しなきゃなんない つまり 蓄財できない 政治的権力を持ってる人が 蓄財できないってなったわけですね 士農工商という 農と工はですね 現物を持ってるわけですよ 米がとれるとかね それから刀鍛冶をするっていうわけで これは現物と繋がってますから これはまた それで強いんですね 商はですね お前ら下賤だ下賤だと言われて 政治的権力も何もない 時には非道な方法で財産を没収される そういう立場の人は お金は使っていいということで 権力とお金が結びつかないような制度を 巧みに作ってるわけですね これは日本の天皇陛下の制度もそうですし つまり天皇陛下に軍隊がいなくても みんなが跪くとかですね 女性 男女の関係もそうで 女性に力がなくても 結婚したら男は 妻にですね 収入を全部渡すとかですね そう言ったその日本独特の その平等感覚って言いますかね そういうものが働いてるわけですから 国会議員もこの際報酬を魚にしたらいいと思うんですよ 日本は漁業国家ですからね 魚をうんと食べようということで 議員には魚を配る そうするとまぁ 大きな冷凍庫でもなかったらですね 取っておけませんから だから権力と お金だからいけないんですよ お金だから蓄財しちゃうんですね 魚だから議員報酬も魚 それから供託金も魚っていうのに決めればですね それはもう随分変わると思います

2021年11月27日(ヒバリクラブ)

#武田邦彦

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