2021/11/27

日本は違う。一つ上 4.仕事は恩返し 仕事に生きがいはいらない 贖罪のヨーロッパとは違う チップをねだる文化、チップを断る文化 敵将を遇する日本、敵将を辱める欧米 男女を比較しない (武田邦彦)


この色々人生の相談っていうのは聞いてますとですね 仕事にもう一つ生きがいが見つからない もしくは仕事が辛いとそういうですね 人間関係もありますので 仕事に対する 充実感がないという話は しょっちゅう出てくるんですね これはですね どうしてこういうことを感じるかって言うと 簡単に言えば 日本の文化人とか 知識人とかいう人がですね ヨーロッパ文化を学んで悪い文化 ヨーロッパ文化っていうのは 日本よりかずっと悪いんですけど 悪い文化を取り入れてしまって その影響を受けた被害者みたいなもんなんですね 仕事に対する考え方は ヨーロッパと日本とはもう180度違います ヨーロッパはですね キリスト教の影響を受けまして 人間には原罪がある 罪がある この罪を贖うために 仕事という苦役をすると 苦しいことすると だからできるだけ早く その苦役 仕事という苦しさから解き放されて それで まともな人間として生きよう というのが基本的思想なんですね ですから 仕事に生きがいがないと辛いわけですよ 仕事っていうのは嫌なものなんだから 嫌なものだから  それが嫌なものじゃないものに やっぱりなんなきゃいけない そのためには仕事に生きがいを感じるとか 仕事が楽しいとか 仕事は人生であるという風なことが大切である という風に考えてるわけです これはもう完全にヨーロッパ思想であってですね 日本の仕事とは全く概念が違います 日本の仕事というのはですね 恩返しなんですね 例えば私が今生きてる上にはですね 毎日のことでも ご飯は食べなきゃいけないから お百姓さんがお米を作らなきゃいけない お米を作るには 今はだいぶ楽になりましたが かつては真夏でも草取りをやり 暑い時も寒い時も 仕事を続けないとお米が取れないわけですね それからお味噌汁を飲む そうすると お味噌職人は一生懸命  冬の寒い時に起きて 寒いところを仕込みをやんなきゃいけない もちろん魚を捕る漁師さんは 命をかけて魚をとってくれる もちろん そういう食物ばかりじゃないです 私が着てるもの 私が朝起きて歯を磨く 瞬間湯沸かし器を使う 夕方になるとお風呂に入る これ全部どなたかがやってくれないと 私は まぁそういうのは 駄目なわけですね 自動車もそう 道路だって歩くには 道路工事の人が 道路をちゃんと整備してくれないと駄目だ そういう風にこう 人間が一人生きるっていう事はですね 周りの人からものすごく恩を受けるわけですよ その恩を受けっぱなしでですね 自分のわがままで一生を送るっていうのはいけない というのが日本の考えですね 私の言う絡合ですね つまり 人間っていうのは一人じゃ駄目なんだ 集団でしか生きることが元々出来ないんですよ 実は 出来ないので 自分は例えば 僕だったら物理学者ですからね なんか材料の事とか 力学計算できるけど なんか あんまり役に立つことは来ないわけですよ だからまぁ比較ができないので 一応その比較の尺度として お金というのを使うわけですね 例えば1か月によ40万円ぐらいの仕事をすれば 社会が40万円と認めるような仕事 まともな仕事をすれば それで お百姓さんや漁師さんや いろんな魚とか 建物屋さんとか道路工事の人とかいうものの 仕事に対する自分が生きていく 恩返しが出来るってわけですね それで この恩返しは大体時間としてはどのくらいか お金としてはひと月40万円ぐらい稼いでですね それで 今度 お米買う時にお金を払い 瞬間湯沸かし器を取り付ける時にお金を払えば そのお金というものを仲介にしてですね 私の人生の恩を返すことができる これはどのくらい それじゃぁ1日に働ければいいのかってことは 大体9時から1時とか2時とか言うんですよ 間に昼飯を食べるかどうかにもよるんですが 3時間の1時間 4時間  一日に正味4時間ぐらいですね ですから 休日もありますので この頃週休2日ですから 週に5日しか働かないので 4時間というと6時間ぐらいになりますね だから1日6時間ぐらいの仕事というのは 辛くて構わないんですよ だって辛さも やっぱり 辛さも同時に体験しなきゃいけませんからね 快適な仕事ってないじゃないですけど やっぱり 夏の暑い時の草取りとか 道路工事とか 冬の寒い時の駐車場の監視とか 辛い仕事っていくらでもありますからね ですから その1日6時間は 恩返しとして働くと 恩返しのうちの2時間ぐらいは辛くてもいいんですよ それから まぁ人間関係であまり恵まれなくてもですね それはそれで 僕は仕方がないと思うんですね 1日6時間って言いますとね あと起きてるのが 大体16時間ぐらい起きてる あと10時間ぐらいが自分の時間なんですね 昔はこれを仕事と遊びと言ったんですよ 仕事っていうのは要するに 恩返しのものを仕事って言ったんです これだから ヨーロッパの仕事と 仕事って言っても内容が違うんですよ それで残りの10時間が遊びですね この遊びっていうのは 本当の遊び 例えば麻雀をするとか 旅行に行くとかいう遊びと それから自分のしたいことをするって これ遊びですよね だって 麻雀だって なんか絵を書くとかそういうのも 遊びっちゃ遊びだし 仕事とは言えないけど 自分のことをするわけですよね ですから お金を貰うとか貰わないっていうことは 仕事と仕事じゃないの区別じゃないんですよね 嫌な事をしてお金を貰う その恩は自分が生きてる分の恩返しを お金を払うことによってするっていうことですよね ですから これもまあ もちろんヨーロッパの文化を非難することはないんですが 旧約聖書にアダムとイブが楽園で なにか神様の言いつけに背いて 蛇の言うことかなんかを聞いて 何か悪いことやっちゃったと それで罪を負って楽園から追放される 我々は常にその原罪を負ってるんだっていうのは ユダヤ教の教えであってですね 日本の宗教は全然違うんですね 日本人の宗教は我々を作ってくれたもの 自然ですね 山とか海とか川とか 動物 植物こういった自然が 一つは我々を作ってくれてますよね 太陽 だからお天道様の下で嘘をつかないとか こういう宗教になるわけですね もう一つは祖先ですね 母親 父親 おじいちゃん おばあちゃん ひいおじいちゃん ひいおばあちゃんがいないと 自分は生まれてない だから祖先は尊敬しなきゃならない 1000年前に遡ると まぁダブリがなければ ダブってなければ 10億人の血が自分を作ってるわけですから 簡単にはダブりがありますからね ですから 結局私たち日本に住んでる人たちは 全員が同じ親を持ってるわけですよ 同じ祖先を持ってるわけですね ですから 我々が神様として仰ぐのは 自然と祖先であると これは我々は作ったもの 私の作ったものにやっぱり感謝をしよう 神様としては敬おうって言うわけですね ですから日本は別にいいんですよ クリスマスが近くなれば 別にクリスマスやったって そんなのはもう 外国の人の言う宗教とか信仰してるっていうのは 日本の宗教のある部分なんですよね イエスキリストさん それ立派ですね お釈迦様 立派ですね ムハンマド それ立派でしょうねと 孔子様 これも立派かもしれませんね という事で構わないんですよね なんで構わないかって言ったら 日本人が崇拝してくれるのは 我々を崇拝してるのは我々を作った人 作った人の中には宗教を作った人も 孔子様みたいな色んな書物を書いた人 文学を書いた人も 音楽を作ったベートーヴェンとかショパンも それは皆 尊敬していいわけですね そういうものの恩恵を受けて 我々というのが今存在し 我々の人生というのが存在するわけですね ですから ここでまぁ いろんな方がいると思うんですが 仕事に生きがいを感じられないといって悩んでる人は 全然関係ありません それはヨーロッパの 僕に言えば未熟な文化ですね 日本の文化まで まだ行ってないんですよ 行ってない理由は色々あるんですけど 行ってないんですね  頭が先行しちゃったとも言えるんですね 大脳皮質が先行したために どうしても物の本質が見えない 大脳皮質が活動が活発になると ものの本質からちょっと外れてきますんでね そういうことの中で 文化を作って 道徳観念を作ると 他人をやっつける事には便利なんですね ヨーロッパの文化っていうのは 他人を陥れたり 他人を痛めたりするのには 割合 強力な武器になるんですけども 日本のような共存共栄  皆でやって行こうやという文化では 邪魔になるんですね 私は私の個人的考えでは 日本文化の方が優れてると思います どっちが優れているという事は あんまり言わなくてもいいんですけど 私はヨーロッパの文化よりか 他人を排斥し 宗教戦争が絶え間なく起こり かつ国と国の戦いですね イギリスと日本と比べると まぁ日本はイギリスの戦争の数と比べると 百分の一以下ですからね 実に平和な国家を作ったわけですよ その基本的な文化っていうのは 例えば仕事についても 先ずは仕事というのは 自分がご飯を食べる 電車に乗る そういう事の一つ一つの恩返しなんだと まぁ車が好きな人が車に乗るのは趣味だけど 車に乗るのも やっぱり車を作る人がいるからなんですよね それを俺は偉いから車に乗る 車を作るやつは 俺より下等な人間だ なんていうのはヨーロッパの考え方ですから 私は日本人の考え方で きちっと仕事の事を考えてですね 仕事の悩みは今日からなしという風に なってほしいなと思っております
 

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