2021/12/21

18歳成人、共通一次 子供のための教育 全身の知恵の教育 教育をよく考える時期 (武田邦彦)



本日の収穫(3598文字) 

今日のニュースで ちょっと気になったのがですね
二十歳の成人から十八歳の成人にするという
案がいろいろ進んでるということと
昔 共通一次と言いました
今は共通テストと言うんですけど
まぁいずれにしても 大学に入学するために
受けるテストが 46パーセント
高校生の申し込みが 46パーセントだったという話と
二つありましてですね
いろいろ また考えることがありました
このヒバリクラブでも考えてみたいと思います
というのはですね
えー実はあのー 
子供にどういう教育をするかっていうことに対しては
非常に大きな分かれ道があるわけですね
一つは日本式な考え方
日本っていうのはどういう考え方かって言うと
自然をありのまま見て
その自然が求めてるものをする
というのが日本式なんですね
例えば宗教でも
神様というのは自分を作ってくれた自然
自分を作ってくれた祖先 この二つが神様である
っていう素直な考え方が日本なんですねー
どうしてもヨロッパから中国まではですね
自分たちで作り上げようということで
一神教というのを作り上げたり
もともと宗教の教っていうのが
教えるという字を使ってるわけですが
誰かが自分たちに教えてくれるっていうのは
ヨーロッパ式なんですね
日本は宗教というものはないです
教えてもらうってことはないですね
もう既に自然と祖先が
自分たちを作ってくれてるってことは分かるんで
自分で分かるんで 自分でやるっていうことですね
やっぱりそういう点では
日本の かつての日本はですね
子どものための教育だったんですよ
当たり前なんですけどね
子どものための教育 ですから
子供は神の子と言いまして
七歳までは教育は基本的にしないと
子供同士で学び合って
人間対人間の考え方 自然に対する観察
そういったものを させるのだと
それからまぁ 幼い子供は自分達でおんぶしてですね
そして子供は 赤ちゃんを育てるんだっていう
そういう体験型教育ですね
それが七歳まで 七歳以上になりますと
やっぱり男女というものが少し変わってきますので
えーまぁ 七歳にして男女同じうせず
これは男女同権 違うんですね
思春期と男女の悩みと二つ被ってきますからね
その点では思春期の悩みと
それから人間としての悩みを少し分けようということで
男女七歳にして席を同じうせずということで
子供が あくまでも子供のことを考えた教育ですね
これに対してヨーロッパは
子供は野獣だから 教育で鞭を打って人間にするっていう
そういう考え方ですね
それはあのー 人間
人間社会を大切にしなきゃいけない
子供を大切にじゃなくて
だから人間社会に やがて入ってくる子供をですね
人間社会に適さなきゃいけないっていう考え方ですね
ですから 典型的にはイギリスのように
子供に鞭を打つという そういうことになるわけですよね
今は体罰 なんか日本が悪いようなこと言ってますが
元々 体罰っていうのはヨーロッパ発祥であります
そういうことですね
ただヨーロッパがそういう状態であり
日本がそういう状態であるというのは
これ 気候によるんですね
麻薬と同じなんですね
麻薬っていうのは 別に悪いもんじゃなくて
南方の太平洋の 例えば温帯
熱帯地方に近いところでですね
生活するのに何にも困りません
海に出れば すぐ魚が取れるし
陸地ですと 口を開けていると
バナナが降ってくるっていうようなもんですから
したがって 一日中時間を過ごすことができないんですね
そこで麻薬なんかは非常にいいわけですから
南の国では麻薬は禁止されません
北の国でも 本当は麻薬は禁止しなくていいんですよ
別に麻薬吸って廃人になれば廃人になったで
その人の意志なんですから
ところが廃人が増えてくると 社会保障費が増えますからね
その意味で 麻薬は絶対ダメということになるわけですね
そういう点で 日本で麻薬は絶対ダメ
なんて言ってる人が多いんですけど
それは 人間の生きている気候とですね
それから社会の状態っていうのを
よく考えてないっていうことになりますね
子供も非常に その点じゃ大きいんで
十八歳成人っていうのは
ちょっと私は早いかなと思うんですね
二つの理由があります
一つは具体的に 大学生を教育してると
二十歳でも ちょっと早いかなと思いますね
二十二か 二十四ぐらいがいいかなと思ったりします
そこまでは 子供として社会が
ある程度保護するという言い方ですね
保護っていうのは 例えば
親権者がいなきゃいけないっていう風に
固く考えなくてもいいんですが
まぁ少なくとも選挙権はいらないし
それから やっぱり
自分のことを中心に考えるという時期がですね
もう少し必要かなっていう風に思いますね っていうのは
これはパンツのゴムって言いましてね
私の考えじゃなくて
平均寿命が延びてくると 人間は身体的成長もですね
頭脳の成長も少し それに応じて長くなるっていうことは
前から言われております
百年前まで日本人の平均寿命は四十三歳
男女とも四十三歳でしたから
ですから 今の八十何歳と比べますと
ちょうど半分なんですね
その頃 大体成人って言いますと
十四歳ぐらいなんですね
まぁ色々な成人の決め方ありますが
まぁ成人を名乗ってということですね
そういう点では
男性大体 十四から十六
女性が結婚を し始める年っていうのは
大体十五っていうことでですね
大体十五歳ぐらいが 大人の年齢ですね
現在は十四歳が思春期の始まりなんですね
そういう点ではですね
平均寿命は四十三から八十六に
なってるとするとですね
成人になるのも十五歳から三十歳に伸ばすと
言うのが正しいんですが
三十歳って ちょっとやり過ぎかなということでは
二十歳の年齢を
二十二歳成人にするのは いいんじゃないかと思うんですが
十八歳成人するっていうのはですね
これは逆方向なんです
何でこんな逆方向が世の中に出てくるかっていうと
単に 十八歳とか十九歳の少年の犯罪がある
これをちゃんと 罰しなきゃっていうですね
いや実はですね
人間っていうのは未完成の時があるんですよ
僕なんか 二十歳過ぎても未完成でしたね
未完成な人間を厳しく罰してもですね
これは その罰せられた人間もあまり良くないし
社会も あんまり得にならないんですよ
ですから 成人を十八歳まで下げろっていうのはですね
極めて浅薄な 歴史も知らない
教育学も知らない なんか反社的?に出てくる
つまりNHK的っていうんですかね
あまり考えないマスコミの レベルの低さを
そのままなんていうかな やったということで
非常に望ましくないですね
こういうマスコミのレベルの低さが
そのまま 我々の社会を作るようになるっていうことは
私は非常に不満ですね
ただ現在はマスコミの力が大きいですから
十八歳にしろとかいうようなですね
それからまぁ マスコミでコメントをする人がですね
歴史もあまりご存じない 教育というのもご存じない
また人間っていうのも知らないっていうことですね
それから全身の知恵っていうのがあるわけですね
現在は大脳皮質の知恵だけなんですね
大脳皮質っていうのは 生まれた時に
ご両親ともに英語がペラペラでも
生まれた子供は英語の単語を一つも知らない
ということで分かるように
大脳っていうのは生まれてから育つもんなんですね
ところが我々には もっと大きな宝があるわけです
それは五億五千万年間の
生物の知恵ですね これがあるわけですね
これも一緒に学んでですね
これはでんとうのう?にあるんですけど
でんとうのう?にあるばかりか
おそらくは人間の体全体ですね 筋肉とか
そういったものにも 知恵があるわけですね
そういった知恵全体をですね
やっぱり大人になるまで生育する
それは学校の勉強だけじゃない
やっぱり近くの友達と遊ぶ もしくは危険な思いをする
また旅行もする そういうことを通じてですね
やるわけで 頭でっかちの子供を作って
日本国が良くなるとは思えないんですね
その意味では私今日 十八歳成人
それから共通一次についてはですね
46パーセントの受験率って やっぱり低いと思うんですよ
これはある時にですね 大臣がですね
大学に進学するのは 40ーセントぐらいでいいよ
なんて言ったんですけどね
いやそれはね ヨーロッパの考えなんです
ヨーロッパっていうのは
5パーセントの支配者を作ればいいんですね
ですから大学は 
30パーセントでも 40パーセントでもいいんですよ
ところが日本はですね
天皇陛下一人の権威に対して
国民は全部 平等ですよってことなんですね
ですから 国民が平等だという社会を作るためには
大学に進みたい人は進めるといういうことで
特にですね 大学は勉強するものとかいう風に
規定しないでいいと思うんですね
一般的に アンケートを見ますとね
大学生は勉強しないのはけしからんなんてあるんですけど
別に大学生は勉強するのが目的じゃないんです
それは支配者になるためには 勉強が必要ですが
人間として成長するためには 大学でスポーツしたり
友達と交わったり
あるいは遊んだりすることによってですね
それからの長い人生を
やっぱり立派な大人として 生活できるようにする
ということが目的ですので そこら辺ももう少し深く
日本社会がですね 教育について考えてくれればいいなーと
そのように思います

2021年12月21日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦

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