本日の収穫(4439文字)
昨日は失礼いたしました
ちょうど途中で お客さんが来られましてですね
ちょっと手でサインしたんですけども
そういうのがパッと分かって
5分間ぐらい待っていただける人と
もう全然待たないという方と
まぁいろいろ人間はおりますからね
それはまぁ 気にしないで一応切りました
昨日お話したことをちょっと続けまして
ここ重要な所なんですね
例えば慶応大学の先生がですね
自国通貨建ての国は理論的には
絶対財政破綻しないというのは机上の空論であり
元日銀の署名エコノミストは間違ってるんだと
それから日銀が引き受けるのを続けると
インフレになるまでの時間稼ぎはできるけども
インフレになる前に即時に
財政破綻するんだと こういう風に書いてあってもですね
それに納得すること出来ないんですよ
どうして できないかっていうとですね
それは だってこの人はこう言ってますけど
現実にどんどんどんどん 赤字国債出てますしね
それは財政破綻しないってことが
もちろん前提で出てますし
これからも出そうとしてますし
著名なエコノミストも言ってますし
それから 現在はインフレになる前に
即座に財政破綻するって言ってる学者は少ないし
多数決で決めるわけじゃありませんからね
この先生が言ってることが正しいか
それともそのー そういう風に言ってる他の専門家が正しいか
僕らはどうして判断できるんですかね
判断しちゃいけないんですよ
学問は 今度は学者としますね
この著名のエコノミストも学者であって
この慶応大学の先生も学者だとしますと
学者はねー こんなこと言っちゃいけないんですよ
学者は自由な発言いいんですよ 学問の自由ですから
だけど それは仲間内でやってもらうわけですよ
例えばね 今から飛行機を飛ばそうとしてる時にね
材料の専門家が二人来てですよ
それからそれで
いやーこの飛行機に使われてる尾翼のあそこの所は
今度の飛行で破壊して墜落するよっていう人と
絶対墜落しないっていう人が搭乗口で議論してたら
みんな乗れますかね 乗れないですよ
それから ちょっと最近のことではねー
中国の揚子江の上流の方に
なんか三峡ダムっていったかな
なんかでかいあれがあるんですよ
水力発電所がですね そこにダムがあるんですよ
これが崩壊するか 崩壊しないかっていうのは
武田先生はどう思いますかってのは随分来たんですよ
だけどね ダムの崩壊っていうのは
非常に設計が難しいんです
もちろん全体の設計も難しいんですよ
荷重に関して 例えば
ダムの水がオーバーフローになってやると
全部崩壊するって そんな簡単なもんじゃないんですしね
それから もちろんダムっていうのはですね
コンクリート打つ時も非常に難しい問題があって
最後にちょっとした収縮して穴空いたようなところにですね
後から注入するような 非常に高度な技法もあるんですよ
そういうものが うまくいっているかどうか
それがどうせ中国だからうまくいってないよ
なんていう風に決めるわけにいかないんですよ
現実的に上手くいってないかどうかは
ボイドの検査なんかしないきゃいけないんですね
ですから僕は 一言も言いませんでした
つまり学者が 学問っていうのはですね
言い合いをするために あるんじゃないんですよ
結論を出して 少しずつ前進するためにあるんですよ
だから学者同士は喧々諤々やっていいんですよ
喧々諤々は学会の中で
やんなきゃいけないんで 学会誌とか
そんなねー こんな公衆の面前でやっちゃ困るんですよ
しかもね 今走ってること
例えば さっき言ったように三峡ダムもそうですし
今あるビル 今あるビルが崩壊するとか崩壊しないとか
オープンに議論したって何の意味もないじゃないですか
今飛ぼうとしてる飛行機の 尾翼の一部が破壊するかどうか
議論してもしょうがないじゃないですか
そんなのはですね
学問的にはずっとずっと前に 専門家として議論してですね
結論が出たことを使わなきゃいけないんですよ
それは当たり前ですよ そういうことするっていうのはね
自分の名誉とか金とか なんか有名になりたいとか
そういう別の目的でやってるわけですから
そんなの相手にしちゃいけないんですよ
そういう点じゃですね 経済学者っていうのはですね
僕はまだ会ったことないんですよ
経済学者で 学問の原理原則を守っている経済学者
つまり現在進んでいることについて論評しないと ねー
論評しちゃいけないんですよ 現在進んでることは
現在進んでることは過去に議論がしてあって
経済学としては結論が出てなきゃいけないんですよ
そうしなきゃダメなんです ところがね
多分これ言ったらまた 経済学者はもの凄く怒るんですけど
経済学が遅れてるんですよ
現実に間に合わない 議論が間に合わないんですよ
経済学の議論が現実に
だから遅れ遅れになって 学問が後になってんですよ
それにもかかわらず経済学って名前がついてるんですよ
これはおかしいんですよ
これはちょうどね 天気予報と一緒なんですよね
天気予報はね 1990年ぐらいだったと思いますけどね
コンピューターの速度が遅くて
1時間後の天気予報を出すのに 計算するのに
1日半ぐらいかかる時があったんですよ 結構
それ僕見てたんですよ 横でね
これは天気予報にならないんですよ
だって1時間後の天気予報を
計算して終わるのに1日半かかってたら
もう出た後になっちゃうんですよ
だから天気予報が現実的に役立つのは
計算機による天気予報が現実的に役立つのは
観測装置が整って 例えば人工衛星とかですね
ゾンデとかそういったものなんですが そういうのが整って
それに応じて1時間後の天気を
1時間以内に計算できる
計算機が出てこないとダメなんですよ
それで初めて学者って言うもんなんですよ
学問っていうものなんですね
ですから 経済学は残念ながら
1時間後の経済状態を議論するのに
1日半かかってるっていうことなんですよね
だからこういう風になるんですよ
もう一つだけ ちょっとね
今日はもう大晦日に近いものですからね
もう一つだけやっとかなきゃなんないものがあるんですね
これのものの もうちょっと後にですね
どういうのが出てくるかっていうことなんですが
これが中々傑作なんですよ
えーと こういうタイトルがついてるのがあるんですね
直接引き受けの話が出れば 日本は秒殺される
秒殺ってのは 1秒で殺されるってことですよ
ここのところはねー
中々これがまた面白いんですよ
面白いっていうかね この秒殺される
どういう状態の時に秒殺されるのか
というとですね 非常に難しいんですよ
えーこれはね もの凄く難しい議論なんですね
ちょっともう途中から話して
皆さんもうやめんになると思うんですよねー
何故なら中央銀行に国債を
直接引き受けさせるという法律を成立させれば
国会に提案されれば
もしかして それを政府が検討してるってことになったら
その時点で政府財政よりも
先に日本が破綻するからであるって言うんですね
これ秒殺ってことなんですよ
日銀国債直接引き受けという報道が出た瞬間に
世界中のトレーダーが日本売りを仕掛け
世界中の投資家は それも追従して投げ売りをする
そしたらもう それはもう大変じゃないですか
円が大暴落 株も大暴落して
日本経済は瞬殺されますよ 1秒で死にますよ ねー
そしたら今それやってんですよ
やろうと少なくとも計画はしてるし
国債が日銀が少なくとも半分ぐらい 引き受けてますからね
だけど一般的な人はですよ 日銀が国債を引き受けたら
どういう事が起こるか
世界の投資家はどういう風に反応するか
ということは分かると思います?
日銀国債直接引き受け報道が出れば
直ちに 為替取引も
債券取引も株式取引も全く成り立たなくなり
金融市場は全面取引停止に追い込まれるからだ
とここには書いてあるんですが
もちろんこれいいんですよ 別に間違ってないんですよ
間違ってると 僕は決めることができないんですよ
こういう学問も経済学もあるっていうことなんですよ
ただ今 既に日銀は国債を間接引き受けしてて
もう半分ぐらい引き受けてますからねー
ですから これから直接引き受けがいいって
言ってる人もいっぱいいるんですよ
財務省なんかの人で
だからこれはねー 分かりましたかねー
というのはですね どういうこと言ってるかっていったら
素人が判断できる内容じゃないことが
書かれてるってことですよ
ところが人間はね
やっぱり慶応大学大学院なんとかって書いてあって
割合と名の通ってると言うとですね
これを一生懸命読んじゃうんですよ 自分の拙い
拙いって言ったら失礼なんですけど
私全く分かりませんよ だって
私は経済学 随分勉強しましたが
だけど 専門家同士で喧嘩してるようなところですよ
それが私に分かったら私もう どこの大学でも
経済学教授として採用してくれるはずじゃないですか
だって経済学者がわかんないものを 僕が分かればですよ
それはもう大変なわけですよね
だから もう変な話になってるんですよ
だから経済学者が喧嘩してる間は判断できませんと
これはもう原理原則なんです
材料学者同士が飛行機が飛ぶ前に 尾翼の材料が破壊して
飛行機が墜落するのを知らない
もう一人の人が絶対に墜落しないって言ってる時は
その飛行機は飛ばせないということなんですよ
学問ってのはそういうもんでね
学問は それ学者は決してね
隠すわけでもなんでもないですよ
隠すわけでもなんでもないけど
こういうこと議論しちゃいけないんですよ
今新型コロナでもね そういうことが行われて
いろんな禁止措置とかなんか ちょっとされてますけども
学者が直接そういうこと言っちゃいけないんですよ
いやー僕はもう全然そういうこと
言ってるつもりないんですけども 禁止されてるんですけど
それはまぁ 誤解に基ずくものなんですね
僕はもう学問っていうものは そういうものじゃない
反対論とか反対論じゃないものを言っちゃいけない
それは別に 学問を冒涜するもんでもなんでもない
学問っていうのは どうしても最初はそういうもんだ
議論して議論して
喧嘩して喧嘩してやっていかなきゃならない
しかしそれは 専門家でも分かんないんだから ね
そんなのいちいちねー
やったって分かんないですよと
分かんないものをなんでこれで東洋経済が
これは東洋経済なんですが
東洋経済がネットなんかに出してるんですか
多分 東洋経済としてはこれ読者が増えるんですよ
読者は増えますよ
だって読者がなんで増えるかっていったら
みんな心配じゃないですか
東洋経済オンラインだけど
これ12月16日号だけどね
そして このまま行けば
日本の財政破綻は避けられないというのが出るでしょー
これは大変だと 財政破綻しちゃうと
このまま行っても日本の財政破綻は
起こらないってやつを同時に出すんですよ
東洋経済が出してるかは分かりませんよ
だけど そうすると雑誌は売れますよ そりゃー
雑誌は売れるけどやっちゃいけないことですよ これは
どういうことかっていったら
学問としては この時僕が記者だったらね
先生 これは学問ですからねーと分かりますと
だから経済学で合意してるとこだけ
言って下さいねっていったらですね
たちまち誰も言うことをやめると
いうことになるわけですね
いやーあのー 年末でかなりのところ行きましたので
最後だけで 明日ちょっと議論してですね
終わりにしたいという風に思います
2021年12月28日 (ヒバリクラブ)
#武田邦彦
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