2022/01/10

宗教は命を考えるのに、なぜ、宗教戦争は残虐なのだろうか? (武田邦彦)



本日の収穫(3625文字) 

時々 宗教の話をしますとですね
割合早い時期に 早い議論が
少し進んだところで出てくるのが
宗教っていうのは 何で宗教戦争やるんですかねっていう
そういう質問が多いんですよね
それはまぁ そういう風に疑問に思うのは当然で
宗教っていうのは命を考えるわけですよ 生きる 死ぬ
特に死ぬっていうことを 考えるわけですね
死んだら天国行くとか 行かないとかですね
それから 悪いことした人は地獄に行くとか
そういうことを扱うわけですから
当然 命を大切にするような感じがするんですよね
ところが宗教は 戦争がすごく多いんですよ
しかも その戦争はですね
宗教が原因となった 戦争っていうのがなければですね
戦争は半分ぐらいになったんじゃないかっていう
気がするぐらいですね
宗教は戦争が多いんですよ
そんなに宗教に戦争が多いんだったら
もう宗教やめてしまった方がですね
命が大切にみんながするんじゃないかと
思うぐらいのことなんですね
特に日本のように
日本はまぁ ここんところ言ってますからわかるんですけど
宗教というものはなくて 自然とご先祖様
私たちは教えを受けなくていいんですね
日本人とは面白いですね
日本人以外の人は 教えてもらわなきゃいけないですよ
人を殺すことは良くないことだと
いやそんなことを宗教が言ってるか
どうかわかりませんけどね
人を殺すことは良くないことだとか
人に施しをしなさいとかいうことを
教えてもらわないとわかんない
ところが 日本人は感受性が強くてですね
自然を見てれば わかるっていうんですよ
自然を見てればですね
山に雨が降り それが川になり その川が魚を育み
海に流れ 海がまた魚とか色んなものを作り
そしてその恩恵で 水の恩恵で草が生え
その草を食べて 馬とか牛が育つとかいうですね
そういう全体の像をですね 日本人は自分で見るんですよね
自分で見て あーそうだなと こう思うわけじゃないですか
ですからまぁ日本人とは本当に大したもんで 学ぶんですね
それから祖先もそうですね
お爺さんお婆さんから話を聞いたり
昔の話を聞いたりして
ああー 祖先は偉いなーと思って
自分もそれを 参考にしなきゃいけないなーと
それから みんな祖先を尊敬してますからね
人間っていうのは祖先を尊敬する
お父さんお母さん
お爺さんお婆さんを尊敬するっていうのはこれ
自然の心なもんですから
だからお爺さんお婆さんは偉かったなー
日本国を守ってくれたなとか そういう風に思ってですね
感謝するわけですよ
それからお婆さんなんかは
特に孫のね 世話をしているお婆さんなんか
本当に子供には感謝され
孫も本当にお婆さんに育てられた
お孫さんっていうのはですね
大きくなって お婆さんが先にお亡くなりになりますから
本当に感謝して 涙を流しますよね
そういう点では日本人っていうのは 自分で自然を見て
自分でこうー ご先祖様というものに接して
それで尊敬心
神としての敬う心を育てるのでいいんですけどね
だから日本はもう 極端に宗教戦争が少ないんですよ
そういう風にいいますとね
鎌倉時代辺りに 鎌倉宗教が出来ましたね
鎌倉宗教自身は立派なんですけども
やっぱり宗教ができると 宗教の戦争っていうのは
大体 鎌倉っていうか 室町時代ぐらいから始まって
戦国時代の終わりぐらいまで
やっぱり宗教の戦争っていうのは始まるんですね
それは日本は 宗教がすごく少なかったですからね
教えというものが 元々少なかったんで
その戦争が少なかったんですね
じゃあこの宗教の戦争は なぜ起こるのかっていうとですね
これは もうはっきりしてるわけですね
つまり大脳皮質の欠陥なんですよ
大脳皮質っていうのはですね 生まれてから二十五歳まで
自分が学んだこと 自分の環境 周りの人たち
その人たちの影響で決まるわけですよ
その中に普通 宗教があるんですね
ヨーロッパなんかもちろん 中東とか宗教があるわけですよ
そこでキリスト教 イエス様のこととか
ムハンマド様のことを学ぶんですね
そうするとそれが 大脳皮質の方に入るんですよ
大脳皮質の方に 入らなかったらいいんですけど
残念ながら人間は 頭脳に欠陥があって
これ大脳皮質に入るんですね
我々が夫婦喧嘩したり 兄弟喧嘩したり
それから職場でいさかいを起こすのと 同じなんですよ
同じ原理なんですね
頭の大脳皮質の方に入っちゃうんですよ
大脳皮質の方に入るとですね
それが正しいと 思っちゃうんですよ
思わないと人間は生きていけないんで
正しいと思うんですね
だからキリスト教の人は 聖書が正しいと思うんですよ
イスラム教の人はコーランが正しいと思うんです
まぁあのー 聖書とコーランと
ほとんど同じこと書いてあるように思うんですけれども
詳細を見ると 違うんですよね
そうすると違うと憎らしくなるわけです
例えば仮に言えば そのイスラム教とは関係ないんですが
砂漠地帯にイスラム教が ずっと布教したもんですからね
砂漠においては 女性は男性が保護しないと
殺されちゃうんですよね
電話したから 警察が来てくれるってわけじゃないんで
パトカーなんか 来てくれませんからね
やっぱり 親族の男が守らないと
女性が生きていくこと 出来ないもんですから
まぁそういう色んな女性の キリスト教から見たら
差別のように見えるっていうのがあるんですね
それからもちろん 宗教の考え方も違う
聖地はもちろん両方とも このユダヤ教出身ですからね
神様も同じですから イェルサレムにあるわけで
これも色々 いざこざがある
そうするとまぁ 中世の十字軍なんかそれの典型的ですけどね
キリスト教の騎士が
正義の騎士だっていうんで 十字架立てて
それで中東の方に攻めていく
その時はイスラム教が少し 勢いが衰えた時だったんで
騎士団が イェルサレムまで行ったり
途中の そのイスタンブールなんかで
コンスタンチノーブルっていってますけど
そういったところをですね
略奪する 略奪するってのはどういうことかつったら
城の中に入っていって
女子供全部殺すとか レイプするとかしてですね
財宝を 全部取っちゃうわけですから
到底 宗教とは無縁なんですよ
だから なぜじゃそういう事が
起こるのかっていうとですね
大脳皮質に入ったら それが自分が考えている宗教が
正しい宗教だと思っちゃうんですよ
いやイエス様もマホメット様も 自分のよりか偉いから
よくマホメット様のことはわかんなくても
やっぱり尊敬しなきゃいけないな
そんなことは 大脳皮質は考えないんですよ
しかも システムが出来ていくんですね
その大脳皮質で生じる システムが出来ていくんです
まず聖人なんてのが出来てですね
人間だけど 聖なる人であるっていうのが出来ている
それから今度は 枢機卿なんてのが出来てですね
ローマ法王の下に 枢機卿ってのがいると
枢機卿ってのは ものすごく権力持ってて
人の命を左右するようなことができる
しょっちゅう枢機卿による 少年のレイプですね
男色レイプっていうんですかね
あんまり言いたくないような言葉なんですが
そういうのが報じられるわけですよ
ローマ法王に至っては でっかい屋敷に住んでて
それで割合と皆さん ローマ法王ってのは体格も良くてですね
立派な服装してですね 偉そうなんですよ
いや僕ね 聖書を読みますとね
イエス様は決して そういう人がいいって言ってませんよ
言ってません 邪教だとか言ってますよ
言っておられますね
だからそれで 宗教戦争がもう
カソリックとプロテスタントの戦いなんていうのは
本当に悲惨なんですね
Saint-Barthélemyの虐殺っていうのがあってですね
これはカソリックが プロテスタントを殺したんでしたかね
一晩で女性 子供 お婆ちゃん お爺ちゃんらをですね
一万四千人だったかな
全部やりとか刀で突き刺して死にましたね
人間ってのは 突き刺した瞬間に
ぱっと死んじゃうんだったらいいけど
うんうん なん晩か唸って
そして死んでいくんですからね
本当に残虐なんですよ そういうことをした
もちろん火あぶりとか そういうのもあってですね
宗教ってのは 人を殺すにも残虐な方法を考えるんですよね
だから宗教は命というものを考え 命を大切にするんだけども
宗教の戦争っていうのは 現在でも
近親が憎らしいっていうんですかね
キリスト教とイスラム教は 近親の関係にありますからね
特にやっぱり教えなんかが 少しダブったりしますので
お前違うんじゃないかって 言ったりしますね
イスラム教の中でも シーア派とかスンニ派ってのがあって
シーア派とスンニ派もですね
シーア派がどちらかというと 原理的なイスラム教を信じる
スンニ派ったら ややこう 世俗的っていいますかね
現実問題をやるということで
それほど差がないんですけど
それでもやっぱり戦争は イスラムの圏内では
しょっちゅう やってるわけですね
ですから イスラム圏内での
スンニ派とシーア派の戦いっていうのは
本当にこう1300年から1400年続きました
もちろんカソリックと それからプロテスタントの戦いも
やはり1000年ぐらい続いてる
それでしかも キリスト教とイスラム教の間でも
戦争があるということでですね
やっぱり宗教は 人間の大脳皮質に入るので
宗教ではなくなるということなんですね
大脳皮質というのは 如何に我々に
不幸をもたらしてるかと
いう事の参考にしていただければと思います

2022年1月4日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦

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