2022/02/13

日本が世界一! 技術立国 ・・・(1)日本人の特性と国別科学 (武田邦彦先生)




本日の収穫(3366文字) 

重要な 日本にとって重要なのはですね
何で日本がこれまでのように
繁栄していくかということなんですね
江戸時代までは鎖国しておりましたので
あまりそれには触れないとしてですね
明治になって一生懸命 富国強兵に勤しんで
そして日露戦争では勝利したわけですね
日露戦争の勝利の原因っていうのは
基本的には日本という国があったからと
ロシアの方は
ロシアという国があったわけじゃなくて
ロシア地域をロマノフ王朝という王朝が
占領してたに過ぎないわけですから
国をあっぷあっぷ?にして
兵隊が戦争したわけじゃなくて
ロマノフ王朝のために戦争したんですから
それはやっぱり日本と強さが違いますね
もう一つはやっぱり 特に日本海海戦
日本海海戦で勝ったのはもちろん訓練もありますし
日本人の真面目さ
識字率の高いという教育の問題
それから その当時の海軍が非常に
素晴らしかったっていうようなことがあるんですが
やはり伊集院信管と下瀬火薬と
二つの技術的な
進歩っていうのは非常に大きかったですね
その当時の黒色火薬なんかはですね
一発大砲を撃ちますと
非常に大量の煙が出ますので
その煙が発射台の部屋から取れないと
次の弾は込められないんですね
それに対して日本の下瀬火薬は
あまり煙が出ない新しいタイプなんで
それが連射を可能にした
つまり砲弾の出る数が違う
それに正確性が違うということで
歴史上稀に見るような大勝になった
日本の船は本当に小さな船がですね
三つぐらい多少損傷しましたが
ロシアの方は ほとんど
戦艦も全部沈没してしまったという
もう全然全く勝負にならないような
結果になったわけですね
これは後々 日本の地位を上げるのに
ものすごく役に立ちました
ネールーが インドのネールーが言ってますね
その当時ネールーは
イギリスに留学しておりましたが
毎日のように飛びつくように新聞を読んで
日本の活躍を見てですね
日本がロシアに勝てるなら
インドだって勝てるよという信念を持った
これはもう全アジアの人がそうだと言ってますね
そういう意味はありますけれども
やはり技術立国という意味は
失われないんですね
これはもう昔からなんですよ
奈良の大仏をなぜ建てることができたのか
これは長登銅山
山口の長登銅山のヒ素入りの鉱石を見つけて
それを比較的低温で精練することができ
それを奈良に運んで 厚みから何から
あのでっかい大仏ですからね
厚み計算間違えますと挫屈しますけど
その計算をして大仏を取り付け
その上に金箔を
金水銀アマルガムを塗って金箔を塗り
それを松明の火で
水銀を飛ばして金箔を作り
さらにその外側に木造の世界一大きな
建物を建てたと 今と違ってですね
力学計算 非常にできにくいですから
一回大仏殿は燃えてますけども
それでもやっぱり
あの技術は大したもんなんですね
それから次
色々ずーっとあるんですが
次は例えば 戦国時代ですね
ポルトガルから鉄砲が伝わる
直ちにそれを改造して
織田信長が武田軍と戦った長篠の戦いではですね
鉄砲の数それから撃ち方も
三段で連続的に撃つ
連続的に撃つことによって
騎馬の突撃よりか多く鉄砲撃つというような技術
鉄砲の数からいっても当時の世界を支配していた
ポルトガルとかスペインよりか
日本の方が多かったんじゃないかという
研究もあるぐらいですね
それから近代になりますと
もちろん明治十九年でしたかね
大鳥圭介が
早く日本の技術を成功させるために
今でいう 東京大学を
建てなきゃいけないということで
東京大学をつくり そこに工学部をおき 
当時東京大学の中に
美術学校があったんですけども
それは美術というよりかむしろですね
図面を作る上での西洋の
立体的な画法をですね
学ばなきゃいけないと
いうことだったんですね
それから今度戦後になりますと
今度は高度成長期に
日本の工業技術は
ほとんど世界を制しましたね
特に電気電子関係ではですね 制しました
現在では自動車の技術が
トヨタ自動車を中心として世界一であると
いうことを考えますとね
日本人の特性からいって
科学分野で日本が得意なのは
やっぱり技術なんですよ応用技術なんですね
これは世界的にもありましてね
概念的な科学つまり原理原則の科学の
一番強いのはやっぱりフランスなんですよ
違う!違う! イギリスなんです
イギリスがやっぱり論理としては強いんですね
ですから例えば量子力学の基本と
いうことになるとですね
やっぱりイギリスなんですね
それから数学っていうことになると
やっぱりフランスなんですよ
それからヨーロッパで技術的な面で
日本と競争するっていったら
オランダとかドイツとかオーストリア
あそこら辺なんですね
それからアメリカは
プラクティカルな技術が進んでるんですね
やっぱりあのー
それから最近ですとね
インドは情報とかそういったもんですね
数学情報ですね
中国はどっちかっていったら
ちょっと中国の人に失礼なんですけど
真似る技術 これは大したもんですね
だからこういった国際的な特徴はですね
やっぱり人間の脳に
脳の構造によると思うんですね
ですから日本が国策として
政策としてですね
技術立国を目指すっていうのは非常に優れている
考えとしては優れている つまりですね
やっぱり国際的なその中ではですね
自分の国に得意なものをやんなきゃいけないんですよ
だから日本が原理的な科学
もちろんこれ大切ですけどね
日本が原理的な科学分野で
世界を制するってことはありません
最近日本のノーベル賞受賞者が多いのはですね
ノーベル賞側が変わったからなんです
ノーベル賞はですね
昔は原理的な科学の進歩に与えられましたが
最近は応用技術ですね
例えばLEDであるとか
それから最近の
遺伝子の操作の応用技術ですね
そういった応用技術面で
ノーベル賞が与えられるようになった
リチウム電池もそうですけどね
ですから日本の受賞者が増えたという風に
考えるのが冷徹に考えればいいんですね
それで原理的な科学と
それから応用技術と考えると
応用技術の方が劣ってると思う人もいるんで
そんなことないんですよ
それぞれ分野が違うんですね
自然科学でできると思っても
応用技術では
その五倍の努力がいるとも言われております
その点で 日本は
技術立国に徹するということが大切で
これはですね
私が工学関係っていうか教育色々してますとね
やっぱり日本が世界一ということはですね
やっぱりこれは技術なんですよ
特にこれは男女の差別じゃありませんよ
事実ですから
日本の男性の 特定の男性の技術力
これはアメリカ・ドイツ・日本
この三か国が極めて優れているんですね
ですから自動車でもトヨタ自動車
GM ベンツというようにですね
国際競争の著しく激しいものについては
やはり日本の技術が世界に伍するんですね
それからもう一つの特徴は
例えば資源というものはですね
資源 例えば鉄鉱石とか石油とか
石炭っていうのは日本は少ないんですが
日本は資源が枯渇することはないんです
それは資源を掘り出すには技術がいります
昔はつるはしがあって
炭鉱夫が地下に潜って掘れば良かったんですけど
そんなこと今ないんですね
機械がなければ世界で資源の競争はできません
そのいい例がオーストラリアの石炭ですが
オーストラリアも石炭が膨大にあるわけですね
それほとんどは日本の技術で掘り出してます
それからオーストラリアの
西オーストラリアの鉄鋼石がありますが
それもやっぱり日本の技術で
鉄鋼石は掘った時は何にも役に立ちません
それを還元して それから
たまにするっていうんですかね
掘り出したばかりの鉄鉱石ってのは
粉末なんでね 精錬できないんですよ
それを適切な大きさの
たまに 乳状にするんですね
これもやっぱり日本の技術なんですよ
ですから日本はやっぱりその一番得意なところで
技術立国をするべきである
それからこれからですね
IT関係はハードからソフトに重点を移しますが
ITのハードとITのソフトはですね
技術分野としては同じです
ITのハードっていうのは数学ではありません
これは技術の領域ですね
ですから日本の技術者が世界一になれます
その意味でこれからはITを中心とした
技術立国であるべきであると思います
もう一つ 時間があれば触れますけれども
世界の技術は最先進国から始まって
後進国に移っていきますが
その技術の寿命は六十年なんですね
一番先端のところが開発されてからそれが
少しずつ少しずつずれて
低開発国で終わるのは六十年掛かります
その六十年をリニューアルしながらやっていくという
基本政策も立てなければならないと思います 

2022年2月5日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦 先生

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