本日の収穫(3445文字)
人間はですね
とかく未来を知りたがるわけですね
未来はどうなっても別に同じなんで
別に未来を知る必要は
本当はないんですけども
色々な事情で未来を知りたいと
今色々このアフォーダンスだとかですね
意識の小人っていった
一連の人間の
知覚能力というようなものでですね
未来がどのぐらい
予測できるかって言うと 大体0.5秒の先
もしくは一番長い研究で
大体八秒ぐらいっていう感じですね
これはあんまり
未来の予測ということにならないので
まだちょっと学問の進歩を待たなきゃならない
つまり人間の感ですね
人間の感とかそういうものでは
現在正確に未来を予測できるっていったら
一秒程度ということになりますね
一秒先でも未来を見ることができるっていうのは
なかなか画期的な結果で
今後進歩するかもしれません
それから現在成功している
未来の予測方法としては天気予報ですね
これはコンピュータの速度が速くなったということと
天気予報という対象物がですね
毎日同じことが何万年も
繰り返されるっていうところにあるわけですね
気圧がどうだとか 雲の動きがどうだとか
それから陸地と海洋の比熱が
どうであるとかですね 上昇気流だとか
そういった非常に基礎的な
物理的な数字がありまして
それは単に
複雑な現象であるというだけでですね
そのデータは複雑なんですね
ものすごく多いですからデータ数が
だけども原理原則は比較的簡単なんですね
それってことはどういうことかって言うと
コンピュータのように大量なデータを
処理できるものが出ればですね
天気予報っていうのは
未来が予測できるっていうことになりますね
だけど超長期のやはり未来は予測できません
これは後でご説明しますけどですね
ですから大体一週間以内ぐらいですと
かなり正確な予測ができるわけですね
これもコンピューターの速度の発達なんですね
1990年頃にはやっとですね
昨日までのデータを使って明日がやっと分かる
明日が明日が始まる前に分かるって
言うんじゃなくちゃ駄目なわけですよね
例えば夜の十二時までに
蓄積したデータを計算し始めて
翌日の六時頃にはつまり六時間ぐらいかけて
データ処理ができないとですね
もう明日の予想の計算をしている内に
あさってになっちゃったっていうとですね
これは意味がないわけですね
そういう段階になったのがコンピュータ速度が
そういう段階になったのが
1990年ぐらいということで
少しずつ少しずつデータの数が増えてですね
予測が正確になってきたと
いうことは言えるんですね
それから同じようなものですが
地震の余地は全く失敗しております
私がですね
政府の地震の起こる確率という表がありましてね
表っていうかグラフがですね
それと実際に起こった
地震の起こったところと比較しまして
政府の地震の予測がどのくらい当たってるかっていう
計算を一回したことあるんすけど
そしたら五億分の一なんていう
天文学的数値が出てきてですね
絶対当たらないと言っていいぐらいですね
五億回に一回だけ当たるっていうわけですから
五億回の予想で一回だけ当たって
あと全部嘘だっていうことなんで
これは原理原則があるんですね
天気予報は原理原則としては
予測ができる現象なんですけど
地震とか火山っていうのはですね
これは原理原則からいって
予測できないんですよ
ですからもう余程データを取れば別なんですね
例えば地殻のデータを全て取ればですね
あるいは可能になることも
あり得るっていうぐらいなんですね
ですからこれは ただお金を取るために
地震の先生がごまかしてる
これは非常に良くないんで
地震の先生 火山の先生自身がですね
地震の予知のとか
火山の噴火の予知はできないから
十分に気を付けることと
それから十年以内に
起こりそうだぐらいは分かると
だから今日起こるとか
明日は起こるということは分からない
そうすると人間の寿命からいってですね
十年以内に起こるかもしれない
百年以内だったらまあまあいいかもしれない
一万年だと大体正確であるって
こんな感じですから
人間の寿命と比べてですね
地震の予知とか火山の予知を参考にして
生活に生かすということはできないということなので
予測ができないと言っていいでしょうね
経済予測っていうのは
毎年やってるんですけど
ほとんど当たりません
一番典型的なのが
2020年の初めにですね
色んな経済学者と学者がですね
今年はどうなるって予測してますが
全部外れですねっていうのは
コロナが流行ると思ってませんからね
ですから駄目なんです
これは1970年代に
今後資源がなくなるかとか
汚染が拡大するかというので発展がですね
限界があるんじゃないかと
いうような話があったわけですね
MITのマサチューセッツ工科大学の
メドース教授がですね 計算したもの
だけどもこれはメドース教授自身が言ってるのは
全く未来予測ではないと
その1970年なら1970年における技術
それから食料
それから汚染に対する除去方法
そういったものを
全て現在のまま続いたら
こうなるという風にしつこく書いてありますが
これはマスコミがですね
そこの部分を故意にだと思うんですけど
外して放送したので
みんなは近い将来に石油がなくなるんじゃないか
汚染が広がるんじゃないかっていう風に心配したと
だからこれはMITのメドース教授が
いけなかったかどうかは分かりませんね
ただ 1960年代から
1970年の初めまでですね
こういったその未来予測
恐怖の未来予測というのに
金を出したのが
石油系の資本だったという点から言ってですね
ちょっと匂うなという風に思います
そう考えますとね 未来の予測には
皆さんが興味があるんですが
学問的にはですね ヘーゲルが
ミネルヴァのフクロウは夕暮れに飛翔するという
有名なそのことを言ってるわけですね
これは我々学者にとっては
極めて重要なことで
学問 つまり人間の頭は欠陥があるんですね
人間の頭っていうのは現在まで起こったことしか
入ってないんですよ 実は
ですから未来に起こることは
私たちの頭に入ってないんですから
判断ができないということを言ってるんですね
ミネルヴァのフクロウは
夕暮れに飛翔するっていうのは
このブログでも解説はしましたので
ちょっと割愛しますが
いずれにしても学問というのは
現在までの知識で整理するものなので
未来は予測できません
未来は勝手に実業家とか政治家とか
冒険家とかそういう人がやってくださいね
っていうのがこの言葉なんですね
それはもう大脳 人間の大脳によるわけです
私がいつも言ってるのは
千年前の紫式部さんに
飛行機の飛んでるところを見せて
あれは何ですかと聞いたら
紫式部は天狗ですかね あれは
というはずなんですね っていうのは
飛行機というものが
頭に入ってないわけですから
正しい答えは絶対できないんですね
これが ミネルヴァのフクロウは夕暮れに飛翔する
というヘーゲルの言葉になってる
その原理なわけですね
そうしますと我々人間が
未来を予測するとしたら
何が一番正しい予測方法かっていうとですね
私は今のところは
占いだと思うんですね 占い
占いが一番未来を予測する方法としては
確実であろうと思います
というのはですね 占いというのはですね
過去のものすごく膨大な経験を
人間の頭でアナログで生かして
アナログで生かすってことは重要で
はっきりとした学問的根拠で
生かすっていうことはできないんですね
これは人間の頭が過去のものしかないので
できないけども非常にアナログに整理したら
もしかしたらですね
一定の傾向があるのかもしれません
その一定の傾向もあんまり整理し過ぎると
学問になってしまいますので
これはやっぱり駄目なんですが
整理せずに
曖昧にやったものが占いなんですね
ですから占い今未来を予測する正しい
一番正しいっていうか正しくはないんですが
一番正しいのに近い方法は
何かっていったら それは占いですと
あなたの頭で
下手に未来を予測するよりかですね
占いで予測した方が正しいでしょうと
しかしその占いは
どのくらい当たるかっていうと
私の考え これもアナログですよ
アナログでやると百回に一回ぐらいは
当たるかなっていう気がしますね
それは過去の非常に膨大な人間の経験を
アナログで整理している
という点から言ってですね
百回に一回ぐらい
つまり当たる可能性のある方法としては
少なくとも学問的に未来を推定するよりか
占いで未来を推定した方が
より正確であろう
ということが言えるということですね
政府による地震の予知が
五億分の一ぐらいしか当たらないわけですから
百分の一とか千分の一ぐらいで当たればですね
それはかなり学問で推定するよりか
いいいよと
いうことになろうかという風に考えます
2022年3月18日
#武田邦彦 先生
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