2022/03/23

科学的哲学的論考 ▶原発講座(3)福島原発爆発の真相-3 爆発は床下浸水が原因だった (武田邦彦先生)


本日の収穫(3576文字) 

科学的哲学的論考
つまり現在の日本はですね
嘘を言う人が増えたっていうこともあるし
それから科学的哲学的な考えが
不足しているということもあって
事実が二度も三度もねじれてるわけですね
今原発をやるかやらないかという議論があって
原発をやろうという人と
原発いやだっていう人が ややこう
何て言いますか感情的な論争になってて
この前私 武田先生は原発反対派
いやそんなこと言わないでくださいと
私は原発は素晴らしい技術だと思うんだけど
現在の技術がまだ日本で実施するには
技術的に未完成のところがあると
その未完成のところが完成すれば
原発は進めた方がいいと
これは原発反対派ですかと
こういう風に言ったわけですね
つまり現在はマスコミの影響もあるんですけど
なんか賛成派と反対派に分かれてですね
喧嘩させようと
しかしその喧嘩っていうのはですね
お互いに嘘をつくので
あんまり実りがないんですよね
これ錯覚しておりまして
喧嘩させれば分かるだろう 特に学者ですね
学者っていうのは
異論がお互いにないはずなんですね
学問っていうのは議論がなくなって みんなが
納得するところまで行って学問なんであって
それまでは まだ学問ではありません
私たちの大学教授がですね 学生に教えるのは
学問として定まっているところまで教えて
それから議論のあるところは特には教えません
必要があったら若干こう こういう考えも
あるっていうことは紹介しますけどね
そういう点で非常に大きく間違っているのが
福島原発爆発の真相ですね
基礎編が終わりまして
ようやく具体編になったんですが
三番目が爆発は津波が原因ではない
もうみんながですね 今でも津波と思ってますし
何しろメディアが
全部津波だ津波だって言いましたからね
防波堤が5.9メートルの高さしかない
しかしそれを超えた津波が来た
それは想定外であるから
福島原発爆発事故の責任はないと
こういう論理なんですね
福島原発爆破事故の責任はないって
言ったのは想定外の事故だから
それは人知の及ばざるところであり
それは誰かの責任は取ることができない
ということは保証もしない
また再開もするというこういうことに繋がるので
そういう筋で一生懸命
メディアの応援もあってですね
メディアとかそういう朝日新聞とかいうのが
なぜこのインチキな原因を支持してるのか
ちょっと分かりませんが
分かりませんがって
私は推察はしてるんですけども
本人たちが発表していないという意味ですね
なぜ津波じゃないかっていうのを説明いたします
順序良く聞いてほしいんですが
防波堤っていうのはですね
原子力発電所の前面だけにしかありません
もちろん原子力発電所の北側と
福島ですと北と南ですね
福島の県の海岸の北と南には防波堤はありません
それから防波堤もですね
全部を覆ってるわけじゃなくて
防波堤の中に船が入ってこなきゃいけないんで
船の入る余地を作ってます
つまり津波の直撃を受けないようにしてるだけで
水位は上がるんですね
防波堤っていうのは海水面の水位が
上がってくるのを防ぐわけじゃないんです
直接的な物理学でいうと
運動量みたいなもんですが
海水がですね どーっと押し寄せてきて
それが直接バーンと民家にぶつかって
それで民家を
どんどんどんどん陸地の方に押し寄せて
そこで人も溺れて死ぬっていうのが津波で
それを防ぐのが防波堤なんですね
防波堤 まさに波を防ぐんであって
海水面が上昇することを防ぐことはできません
つまり切れ目があるからですね
こう防波堤がだぶってるところがあって
だぶってるところの間を通って
船が中に入れるようになってるのが防波堤ですね
ちょっと防波堤の構造ご存知ない人は
この際ちょっとネットで調べてもらうと分かります
っていうことは津波が来ると
水位が上がるんですよ
水位が上がりますね
例えば五メートル上がります
この五メートル
まぁ十メートルの津波が来て
海が五メートル一時的に水位が上がりますね
そうしますと防波堤を超えなくても
防波堤の内側の海水面っていうのは
五メートル上がります
それから防波堤の北側 防波堤の南側ですね
これを等しく大体五メートルぐらい上がります
そうすると五メートル上がると
それが海岸淵には別に防御装置は
そういう防波堤みたいなのはないわけですから
海岸から中に侵入しますね
入り口の方に侵入します
それは例えば仮にですね
原子力発電所を切れ目のないですね
防波堤で囲ったとしてもですね
両翼つまり北側と南側が空いてますから
そこから海水の水位が上がりますね
そうすると海水の水位が上がると
原発は福島原発は浸水します
浸水しますと
例えば そこまで随分波の高さが減ってですね
例えば海水面から二メートルぐらい
その原発の原発建屋が建ってるところの
床面から二メートルぐらいの高さしか
来なかったとしますね
それでもですねドアが空いてたら
もしくは防水用のドアでなければ
原発の建屋の中に
どんどんどんどん海水が入ってきますね
その状態だったんですよ
つまり津波ではないんです
津波ではないっていうか防波堤の高さが
足りなかったたという理由ではないんですね
何が理由かっていったら海水面が
上がったことによる単なる水没なんですよ
原子力発電所が単に水没しただけで
津波ではないんですね
津波っていうか津波の動力運動量が
作用したわけじゃないんです
しかしこういうことは
一応想定されておりまして
海水面が上がった時に直ちに
原子力発電所が爆発すると困るので
一番可能性が高いのは電源が喪失する
失われてしまうということですね
電気が来なくなる
そうするともうたちまち冷却できないので
爆発的な状態になる
その時の状態 色々なんですが
一応爆発的な状態になるわけですね
2011年もそういう状態だったわけです
そうするとそれを防ぐためにですね
電源を四種類準備していました
これを多重防御と言うんですね
つまり海水面が上がると津波とか
その他色々な理由によって
海水面が上がるとですね
それによって原子力発電所が浸水する
浸水すると具合の悪いことに
地下に電源が置いてあるんですよ
この地下に電源が置いてあるのは
なぜかっていったら安くするためですね
電源を背の高いところに置いとければ
別にそこ浸水しないんですけども
コストを安くするために
地下に電源を置いときます
これを第一電源と言うんですね
第一電源が浸水したら自動的に
第二電源に切り替わるようになってます
この第二電源っていうのは
一応電力会社もしくは原子力関係者が
今まで説明してたことはっていったら
私はそこを明確な文章って見たことないんですが
私なんかの頭に入ってるのはそうだから
第二電源は近くの高台に置くと
こうなってたわけですね
まず第一電源が水没しないようにする
本当は地下なんか置いちゃいけないんだけど
水没しないようにする
だけど万が一 水没したとする
そうすると第二電源がその原子炉建屋じゃない
ところの割合と丘に置いてあるので
そっちが生きてるのでそっちを使う
しかし人間の考えることですから
固定的な電源ですとね
やっぱり危ないかもしれないので
移動できる電源を用意しておく必要がある
これがディーゼル発電の第三電源ですね
これはトラックの上に乗ってて
それでトラックを移動させることによって
状況によってですね これは危険が来たと
色んな危険がありますからね
その色んな危険に対して
安全な場所まで移動すると
そうするとトラックの上に乗ってなきゃいけないし
トレーラーみたいなものですね
大型のトラックの上に乗ってなきゃいけないし
そっからコードの長さがですね
十分に長くなきゃいけないと
こういう問題ありますね
だけどそれから全部
第一・第二・第三の発電で供給される
電気が止まった場合はしょうがないから
短時間 八時間ぐらいって言われてるんですが
それをバッテリーで補うと
これが第一・第二・第三・第四の多重防御
それで今まで原子力発電所が
安全であるっていうのは
二つの原理があるからって言ってたんですね
一つが次にご説明しますが
自己的に事故を抑えるというそういう特性
これは軽水炉の特性ですね
それから二つ目が人間がやる多重防御
ところが福島原発は
第一・第二・第三・第四電源が全部地下にあった
コスト削減のために嘘をついてたわけですね
しかも第四電源の
コンセントは入らなかったっていうか
訓練をしてなかったという話なんですね
これはその原因追求が甘いから
よく分かってないんですが
そういうことなんですね
つまり福島原発事故の真相はですね
何も想定外じゃなくて
想定されて準備しておかなければいけないことを
やってなかったっていうことなんですよ
したがってこのような体質ですね
つまり設計とか
国民に説明した通りやってなければ
何をやってないか分かんないですからね
そしたら危険であるという
非常に単純なことを示しているわけです
まずこれは非常に重要なことですね
約束を守らなかったら
国民に嘘をついてたわけですから
ですから これはもう
大変なことだということになります

2022年3月17日

#武田邦彦 先生

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