本日の収穫(3419文字)
1930年以来ですね
30年ずつ日本の社会っていうのは
大きく変わってきたわけですね
1930年から60年まで 軍事一色の時代ですね
若い将校が街を歩いていると
キャーっと若い女の子が言うと いうような時代
軍事が悪いなんてことは誰一人考えてない
今では考えられませんね
しかも平均寿命は男女共に四十三歳
ですからもう 今と社会構造全く違うわけですね
そういう時に必要とされた政治
それから戦争があり 戦争が終わった後始末があり
1960年から1990年までは
当然のように何が起こったかっていったら
戦争で頑張ったけども まぁ経済発展したわけじゃない
1960年の日本つったらですね
まぁ大都市以外は井戸 瞬間湯沸かし器はない
水洗トイレはない あの頃 内風呂って言ったんですよね
風呂がなくて 銭湯に行く
もちろん冷蔵庫 洗濯機がないので
主婦は もう主婦から脱することができない
男も力を振うんで
四十を過ぎると もう体ぼろぼろになるっていう
そういう生活でしたからね
何しろ 高度成長が必要だったんですよ
それが三十年経って 高度成長が終わった1990年
バブルが崩壊した時はですね
何でこんなに 経済成長しなきゃいけないのって
いやそのー 高度成長前はですね 私なんかそうですけど
初任給が二万円 それが高度成長が終わって
初任給二十万から三十万
冷蔵庫洗濯機テレビは もう当たり前のことになった
その時代になってみんなはですね
何で経済成長が必要なのって言い出すんですよ
しかしその時に政党としてはですね
自由民主党 日本社会党は 役割を終えてたんですよ
五十五年体制って言いますけども
日本の高度成長に ちょうど合ってたんですね
それで自民党が じゃんじゃんじゃんじゃん前向きにやる
それを日本社会党が抑えて
批判してブレーキをかけるっていうことで
日本は調和を取れた発展をしてきました
1990年にバブルが崩壊してからですね
環境の方に行かなきゃ良かったんだけど 行ってしまった
政党も間違って もう自由民主党と
日本社会党じゃやれないことはわかってた
社会党が先に崩壊しましたが
自由民主党はどう変わったかって言うとですね
それまでの重点政策 自由と民主主義を守って
小さい政府で がんがんやっていくっていうのをやめて
コンビニエンス政党になったわけですね
どれからどれまで 福祉も勿論軽視しませんよ
何も全部 軽視しませんよ
細かいことにも 目を配りますよってことになって
結局 日本社会党は存在意義がなくなって
実質潰れた形になった
その代わりに さきがけとか
いろんな政党が もう山ほどできて
1992年から離合集散を重ねてですね
小泉政権の時に
自由民主党をぶっつぶすと いう小泉首相
これも変な話ですけどね
それである程度 政権ができましたが
その後 安部さん それから福田さん麻生さんと
一年ごとに首相が変わって ついに崩壊して
つまり自民党政治は ここで崩壊したわけですね
それで民主党になってみた
そしたら悪夢の その三年間でひどい目にあって
まぁたぐいまれな首相としての
資質を持ってる安倍さんがですね
その後一応繋いだというのが 2020年までですね
やっぱり自由民主党も もうよたよたしてるんですよ
つまりもう時代に 要求に応えられないんですね
これはね 自由民主党が悪いかっていうと
僕はね 悪いと言えないと思うんですよ
古い皮衣に新しい葡萄酒を注げば
駄目になるっていうだけのことで
それはもう わかりきってることなんですよ
それは日本社会党が崩壊してしまったのが
自由民主党 やはり柔軟性がありましたからね
今まで持ったと よく持ちましたねっていうことなんですよ
ただこの三十年間は やはり自由民主党は
うまく行きませんでした
だって アメリカ中国日本と比べたら
日本の国民だけが給料が上がらない
非常に多くの社会的問題ですね
教育問題では いじめもあるし
それからそのー 年功序列の解除とか色んなことがあって
それから女性の社会進出も
矛盾だらけの社会になってしまったわけですね
これはもう自由民主党という殻ではですね
何が悪いとか上が悪いじゃないんですよ
やっぱ新しい 酒は新しい だってね
平均寿命が四十三の時と
平均寿命が八十五歳の時と同じ政党でね
舵が取れるかって それは無理なんですよ
いや民主党もね それは悪くはなかったかもしれません
だけども やっぱり二大政党で
政権が変わりながらやるっていうのは 別ですけどね
あまりにも 寄合所帯でしたよ
非常に左の思想を持った 日教組の幹部もいるし
それから自民党でも ややこう
中道から右寄りかと思うような人ですね
それから ややフィクサー的な方とかね
そういう方が色々混じってたっていうのが
やっぱり民主党の不幸でしたね
それで例えば安部さんが立って 一応自民党で頑張って
自民党の結党の精神ってのは 憲法改正ですからねー
やっぱり ちょっと時代が違うんですよ
それで ところがモリカケ問題とか
桜とかで足をすくわれて
そして結局在任中 憲法改正が
できなかったということになったわけですね
まぁそれで野党側もね現在は もう
野党はどういう政策持ってるのと
対中国政策 日本の経済発展に
どういう政策持ってるのってわからないんですよ
それは何でわからないかですね
野党第一党の党首が 今度の選挙で変わりましたけど
この自民党が公約を全く果たせなかった時に
野党が伸びなかったっていうのは
正に何回も繰り返しますけども
古い皮衣には 新しい酒が注げないということなんですよ
もう 全然時代が違うわけですね
高度成長も終わって 平均寿命が長くなって
女性が 家事労働から解放されて
それから 多様化が求められているわけですよ
その中で 到底ですね
戦後の高度成長の時代に功績のあった
やっぱり功績があるとね
それなりに業界との癒着もあるんですよ
それはね 今までの付き合いっていうのは人間ありますから
突然 自由民主党にですね 業界との癒着をやめてくれっても
それは無理なんですよね
やっぱりそこは新しい袋がいるんです
それがちらほらと 維新とかですね
希望の党とかいう形で 芽を出したんですが
やはり準備不足とか 色んなことがありましたね
そういう点ではやっぱり
二三年かけて政党の基盤を作ってという
そして方向性としては何かつったら
世界的な今の 大きな危機ですよ
それは民主主義の崩壊ですね
もう既にアメリカは 金持ちの社会になりました
それからトランプ大統領の選挙で見られるように
勝てば官軍というアメリカの言わば悪い
道徳のない社会になりつつあります
極端な思想を掲げる政治団体も多くなる
一方中国は それは共産党だから決断は早いですよ
しかしどう見ても
国際社会の倫理を守ったり ルールを守ったり
それから国内でも
民主主義とは ちょっと言えないんですよね
それからチベットとか ウィグルとかいうのを
占領したままになっているという点もですね
やはり ちょっとどうかなーと思うわけですね
まぁ少なくとも
世界の各国から尊敬を集めるような国ではない
っていうことはどういうことか
現在では やはり一番大切なのは民主主義
みんなが政治に参加する
その下地はできてるわけですね
多様化の時代になり ITが発達し
情報が非常に流通できるようになった
まぁあのー 今 自民党の岸田首相がですね
IT革命をやろうとしてますから
ちょうど それが軌道に乗った頃にですね
政党が全部変わって
新しい政党で日本がやれるようになったら
それは日本はね 大きく発展するでしょうね
日本の国民の 平均レベルって凄く高いんですよ
戦争が終わった後 アメリカの進駐軍がですね
日本に来て 靴磨きをしている人がですね
お客さんのいない時に
難しい新聞を読んでるのにびっくりしたんです
アメリカはそういう社会じゃないんですよ 階級制ですからね
私なんかも タクシーに乗りますとね
タクシーの運転手が 先生今日は国会討論を聞いてましたが
国会っていうのはあれー
優秀な議員さんっているんですかね
なんていう質問が出るわけですよ
これはね アメリカ
ヨーロッパには全くそういう国はありません
もちろん アジアありません 日本が世界で唯一ですよ
ですから 日本こそが
民主主義には一番適しているんですよ
だって国民一人一人が 考えられる
国民を持っているわけですからね まとまりもいいし
だからそれに応じた 新しい民主主義ですね
全員が国民全員 全員つったって
全員やらなくて良いんですが 多くがですね
政治に夢を持ち 自分の政策を語り
そして政治を進めていくという社会
この社会を作ることが いよいよ出来るようになった
それこそ新しい酒を注ぐ 新しい皮衣であると
そういうことであります
四五回に渡ってですね
時代の流れと求められる政党ということの
基礎的な話をさせていただきました
2022年1月15日 (ヒバリクラブ)
#武田邦彦
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