2022/02/08

日本が世界一! ・・・(7)日本のしくみ:会社  日本衰退=従業員ごと売る??  危険:グローバル、ホールディングズ、外資導入 (武田邦彦先生)

 


本日の収穫(4057文字) 

さてですね 日本が世界一の とりあえず
一回目の初級編っていったら失礼なんですが
基礎編ですね べース編というか
それの最後であります七回目ですね
会社ですね 日本が最近衰退したんですね
日本の馬力のあったのは
大体1980年ぐらいまでなんですよ
90年にバブルが崩壊しましたが
80年ぐらいから急激に日本は衰退してきました
それはどうしてかっていうとですね
日本の強いところがなくなってきたんですよ
ヨーロッパのようにしてきたわけですね
なんか日本の指導層とか文化人がですね
ヨーロッパの方が優れていると思っちゃったんですね
ヨーロッパも優れているところあります
それは軍事力なんですよ
もちろん人間に対する愛情とかですね
そういうのはもう日本の方が全然上なんですね
文化も上なんですよ
人に対する考え方とかですね
他人に対する愛情とか思いやりとか
もう全部日本が上なんですけれども
ヨーロッパが力が強いもんですからね
それからヨーロッパに留学なんか行った人が
日本の指導者だったりするもんですから
この前ここでお話した留学した人って
どうしても留学の成果を活かさなきゃ
いけないっていう強迫観念にかられるんですね
それで どんどんどんどん
日本を欧米化してしまうわけです
それがどんどん始まったのが
1970年ぐらいの石油ショックの後なんですね
それで私がその頃会社員で
びっくりしたのは
会社がですね
だんだんだんだん無味乾燥になってくるんですよ
それで従業員ごと今度はあそこの事業部が
従業員ごと売られるらしいよ
いったい僕最初それ理解できませんでしたよ
何言ってんのか
会社っていうのは従業員でできてるわけですよ
と思ってたわけですよ
ところがそれはね 日本の考え方
日本列島に住んでる人が最高位であると
日本人の庶民が最高位であるという
意識ですからね僕なんかは 日本人で
ですから従業員ごと売る権利なんつうのは
経営陣にあるのっていう感じなんですよ
ところがヨーロッパとか中国とか
アメリカの思想はですね
力づくの社会ですから だから株主が
従業員を株主の所有物だって言うんですよ
これはまぁ ヨーロッパの男に対する女の考えが
女は男の所有物だっていうのと一緒なんですね
所有物概念なんですよ
だから従業員ごと売ると
そうするとね
結局どういうことになるかっていったら
やっぱり人間ですからね
会社のために働くっていうことがしなくなるんですよ
会社のために働くっていうのは
どういうことかっていったら
私技術職ですからね
例えば自動車を組み立てると
そうすると その従業員が
会社のためと思ってやってたらですね
隣の従業員が
ちょっとボルトの閉め忘れがあったら
おいちょっとお前 そこのボルト
閉め忘れてんじゃないかってこう言うわけですよ
ところが欧米の技術者なんてそんなこと言いません
作業員なんて絶対言いません
自分は自分の言われたことをやるだけなんです
ですから日本の工業製品の方が
品質がいいし いいんですよね
つまり我々はですね
生産とかサービスとかやってる時に
会社のためと思ってやるから良くなるわけです
日本国のため
会社のためと思ってやるから良くなるわけです
それが失われますとね
駄目になるわけですね
それで その後どんどんどんどん
危険な話が出てきたわけですよ
日本ではね 日本にはないグローバリゼーション
それから会社もですね
現在でホールディングス
ホールディングスっていうのが
株式を持っている人の経営陣なんですよ
いや株式を持ってる人は関係ないね
経営陣で株っていうか支配権を持ってる人
だからもう全然会社に関係ないの
金だけでやるんですね
これは支配層の概念なんですよ
支配層の概念
ですから日本の概念じゃないんですね
それから最近では東京証券取引所はですね
今まで一部二部とか
なんか色々やってたんですけど
それを全部やめて スタンダードとか
プレミアムとかって変えるんですよ
これは外資導入を
しやすいためっていうことなんですが
外資導入をしやすいためっていうと
経済あんまり詳しくない人は
外資導入いいんじゃないのって
言うんですけどそうでもないんですよ
例えば銀行に
どんどんどんどん外資が入ってきて
銀行の株の半分以上を
外国資本が取ったとしますね
そうすると そこから指令が来ますよ
もっと従業員を働かせろ
もっと給料を下げろと
ということは どういうことかって言うと
日本人が働いたものを
外国人が取るっていうことなんですよ
外資導入ってことは
言ってみればそういうことなんですね
ところが外資導入っていう代わりに
日本人が働いた成果を
外国が取る制度を進めていますって言ったら
誰でもちょっとどうかなと思うんですね
ただ外資導入としか言わなければ
それはわからない 更にですね
東京証券取引所の会社の分類を一部二部から
スタンダードとプレミアムにしますなんて言ったら
その裏はわからないんですよ
あの世界はですね 特定の人たちが
ものすごく儲かるように今運営されているんです
それを国際資本とかですね
それからなんか政府でもですね
闇の政府みたいなのいますよね
これは別にね
それはそんなことあっちゃいけないんですよ
闇の政府とかそういう風にいうってことは
どういうことかっていうとですね
結局民主主義じゃないってことなんですよ
表に現れてないってことなんですよ
だから例えばグローバル企業
日本に僕も凄く好きなんですけど
マクドナルドあれ美味しいですよね
結構僕マクドナルドの
今あるのかどうか知りませんが
ポテトチップスと
それからビッグマックと
それからコーヒーの
組み合わせなんか好きでしたね
コーヒーよりか何かコーラが好きだったかな
だからマクドナルドが
日本にあるのはいいんですが
マクドナルドで稼いだやつが ほとんど全部
アメリカに行くってことになるとですね
ちょっとやっぱりどうかなと思っちゃうんですね
そういう点では色々考えることあるんですよ
マクドナルドもアメリカだし
それからなんかコーヒー屋さんね
あれもすっかり
欧米のコーヒー屋さんの方が人気ありますね
日本のいわゆる喫茶店というのが
非常に古かったので
みんなが ああいった
外国の喫茶店が好きだったんでしょうね
コーヒーがものすごく
好きになったってこともあるでしょうね
それから色々そういう風にこう
例えばホテルでもですね
昔は日本は第一ホテルとか
グリーンホテルとかいう名前で
旧態依然としてたわけですよ
それでそこの 確かに
日本に欠点があるんですね
それはどういう欠点かっていうと
その第一ホテル特定のこと
言ってんじゃないんですよ
第一ホテルって
いっぱいありますからね あちこちに
社長はどこにおられますか?
いやもう社長はゴルフばっかですわと
こういう風な感じだったんですね
確かに高かったんですよ
熱海も最近行きますとね
日本人が経営しているホテルって
ほとんどないんですよ
やっぱりバブルの時代まで
日本人は熱海に社員旅行に行って
飲めや歌えの宴会やって
みんなで金を持って
わーっとどっか いかがわしいとこに行く
なんていうのが普通だったわけですね
ところがそれではやっていけなくなった
会社も変わってくるし
だから外国資本が入ってきて
日本の刺激になるっていうのはいいんですけど
日本人が働いて得た この価値ですね
価値が全部アメリカに
行っちゃうといけないんですよ
いやこれはね 今ね
そういう風になってしまっているんですね
例えばアメリカに自動車を売っても
その自動車の代金は
アメリカがドルで払うから 日本に
日本はドルでは使えないから 結局それは
宙に浮いちゃうっていうこともあるんですよ
こういうやつは必ず
その先進国と後進国の間であってですね
かつてはイギリスとインドがそうですね
これは中公新書にいい本がありましたね
インド人が一生懸命働いて 綿花っていうか
それをイギリスに収める
イギリスはインドの通貨で払えばいいのに
ポンドつまりイギリスの通貨で払う
イギリスの通貨なんか貰ったって
インドどうにもならないから
そのポンドを
イギリスのロンドン銀行か何かに預ける
二百年ぐらい預けてた そしたら突如
ポンドをばーんと切り下げてですね
ほとんど ただ同然で
二百年間のインド人の働いた成果を
イギリスが取っちゃったわけですね
これはあの詳しいことは
その中公新書をお読みになるとですね
非常に具体的に書いてあります
そういう風になっちゃう
つまり日本人のただ働きなんですね
それで円高になるといけないっていうけども
これは このブログでも
すごく昔に一回指摘したんですが
この円高になったらいいんじゃないですかって
言われたのは昭和天皇なんですね
円高ってことは日本人が持ってる円が
高くなるわけですからね いいわけですよ
だけどこういったものは全く
何になるかっていったら
ヨーロッパアメリカは中国もそうですが
力づくの社会
力づくの社会では
グローバリゼーション ホールディングス
それから外資導入なんかはいいことなんですよ
つまり世界のものすごく少ない人たちが
世界の富のほとんどを
取るっていうね そういうことですね
だから今 日本の会社が
衰退している一つの原因はですね
従業員中心の会社じゃなくなったってことですよ
これ難しくいうと
従業員の給料はコストで処理する
いやコストじゃないんだって
こういう言い方してもいいですよ
そういう風に思ってやっておられる
立派な経営者も中企業ぐらいまではいるんですけど
大企業になるとね やっぱり
金金自分だけっていう人だけになる
それはもう日常生活がそうなりますからね
いいワインを飲んで外国にファーストクラスの
飛行機で行ってっていう生活をしますとね
やっぱりもう庶民の生活に戻りたくない
やっぱりその世界の国際金融資本に
同調していこうということになるんですね
それが日本の衰退の原因であると
商法を改正せんといかん
政治としては どうしても
商法の改正が必要ですね
株主が全権を持っているのは
力づくの制度ですから
それを従業員が力を持つように
商法を変えなきゃいけない
これは家庭ではですね
奥さんの お母さんの労働を
労働と認めるっていうのと同じですね
これはもう全面的に少しずつでも
いいですから 社会体制ですから
あんまりいっぺんには変わらないんですが
少しずつでも変えていく必要があると思います

2022年2月3日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦 先生

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