2022/03/19

【炉端の話】人間の性質と心配性 (武田邦彦先生)



本日の収穫(3408文字) 

最近はすぐマスコミの批判になりますけれども
マスコミの人がそれほど
悪人ではないと思うんですが
勉強不足なのかそれとも心配性なのか
何かその心配の種みたいなものだけを
放送するっていう傾向があるんですね
ここ二年間なんかもそうでしたし
今までもそうなんですね
地震が来るとか環境が悪くなるとか
エネルギーがなくなるとかですね
そんなことばっか言ってるわけですけども
それは我々の生活は
やっぱり人生っていうか動物ですからね
確かに一割ぐらいは
そういうことを注意した方がいいと
台風も来ないわけじゃないし
それから円も暴落する
株価とかそういうのも
暴落する可能性もないじゃないんで
そこはある程度注意を喚起するっていうのは
意味があるでしょうけども
やっぱり大きな目標はですね
我々が楽しく生活するっていうことですね
それで最近我々が楽しく生活するには
どうしたらいいかっていうことの
基礎的な研究は随分進んでおりましてね
例えば慶応大学の前野先生とか
前野先生って確かおっしゃいましたけどね
割合若い先生ですけど
それから ちょっと前には
京都大学の久保田先生とかですね
人間の意識っていうのはどういう風に
できるんだっていう様なご研究をされておられて
それをお聞きすると大変に立派な研究だと
かなり前になりますが 朝鮮戦争の時には
アメリカ人のギブソンっていう人がですね
そういう研究をしてましたし
日本では佐々木先生これ東大だったかな
多くの先生がおられて
これはあの心理学というよりか
心理学的なものではあるんですけども
どっちかっていったらサイエンス
科学の分野で人間っていうのは
どうしたら楽しく生活していけるのかと
言ってみればそういうことですね
それぞれは意識の問題とか
情報伝達の問題とか
そういう科学的な衣はかぶってますけれども
その真なる目的っていうか先生方がそういうことを
目的にされてるかどうかは別なんですが
結果的にその目的としては
人間が楽しく生活する
楽しく生活するには
どうしたらいいかっていうのは
前野先生とか久保田先生とかですね
佐々木先生なんかの話を聞けばもう歴然としてて
それは自分の毎日の生活で
九割ぐらいは明るい話題
きれいな景色楽しい笑い声を
聞きながら生活することだと
それが中心になっててですね
わずか一割とか二割はそうは言ったって
あんまり浮かれちゃいけないよと
飲み過ぎちゃ
酒を飲み過ぎちゃいけないよと
たまにはきれいな景色のとこに
行くっていったって
毎日毎日行ってたら
収入がなくなっちゃうよとか
そういう風な極端なことはあるんですが
大きくはですね
今は非常にひどいんで
九割明るいこと一割心配事
っていう比率にしなきゃいけないのが
それがほとんど反対ですよ
九割心配事 一割楽しいこと
一割もない人がいるんですよ
この九割一割っていうのが平均だとしますとね
世の中には悲観的な人もいます
心配性の人もいますので
平均的に九一暗いのが九明るいのが一っていったら
暗いの十で真っ暗っていう人も
できちゃうんですよね
だからつとめて嘘はいけませんよ
嘘はいけませんが
本当のことを言うと
いうようなことでですね
それで我々もこれから九割は明るいこと
一割だけ心配事も
そういうこともあろうかなと
本当言えばね
本当もう少し飲み込んで言えば
人間は色んなことがあるんだから
残念ながら不幸に恵まれたら
その時はその時に諦めると
私は 昨日は晴れ今日も朝
という標語を使うんです
それはなぜかと言うと 人間の人生って
それほど楽しいことばかりじゃないんですけど
今日になったら昨日は晴れだった
つまり昨日は良かったと思うことが
大切だというようなことなんですね
前野先生とか久保田先生
それからギブソンだとか
佐々木先生が言っておられることは何かって言うと
人間が楽しく過ごせるかどうか
というのはですね 受動的だ
つまり周りの状態で決まるって
いうことなんです 簡単に言えば
それをギブソンとか
佐々木先生はアフォーダンスといいですね
それから前野先生なんかは
意識の小人と言われているわけですが
それは総じて何を言ってるかっていうと
人間の意識というのは周りに左右されると
周りからの情報で左右される
その情報の入り方っていうのは色々科学的にも
難しいんですが それで左右する
つまり例えば毎日朝起きて
目の前に陽光燦燦たる
太平洋が広がって
だーって深呼吸する 潮風を浴びる
それできれいに掃除された家の中で
家族と笑いながら朝食をとる
そしてみんなでぱーっと元気に みんな元気で
仕事に行ったり遊びに行ったりして
そしてきれいなそこもきれいな景色で
気持ち悪いこともなく
心配事もなく流行病もほとんどなくなり
そういう素晴らしいね 所で生活し仕事をし
そして夕方また帰ってきたら
友達と一杯やったりバーベキューしたりですね
星空を見て子供と
子供の教育も見てですね そしてやると
一生懸命自転車の後ろと前に子供乗せて
張り切ってるお母さんも
それはそれでいいんですけど
やはりその中に悲壮感があっちゃいけない
そして今はですね
何だか石油がなくなる原子力は危ない
地球が温暖化する酸性雨で森林が
どうのこうの昔は嘘ばっかでしたけど
ダイオキシンが毒物だとか
それからたばこを吸ったら肺がんになるとか
もう本当に嘘が山ほどあってですね
皆さん思い出していただいたらいいんですけど
その中で残ってるものってほとんどないんですよ
マスコミが騒いで我々が心配したもんで
もちろん持続性がないなんてのは噓ですしね
成長の限界なんていうのは
本の中にこれは正確ではないと書いてある
酸性雨で森林が荒廃するって
もう今は誰も言わない
砂漠が広がってるっていうのも
あれは周期的に広がったり
狭くなったりするっていうことだ
もうそういうことが山ほどあってですね
ダイオキシンはもちろんほとんど毒はない
男が女性化してるってのも違ってた
環境ホルモンも嘘だった
これは完全な嘘だったですね
石油がなくなるっていうのももちろん間違ってた
みんな間違ってるんですよ
それから地震が来るなんていうのも
今でも地震は来ますよ
だけど地震が予知できるなんていうのも嘘だ
嘘なので嘘を言ってるから
東北大震災みたいに二万人の方が亡くなる
あの時に我々はどこを注目してたかつったら
東海地震じゃないかなっていってたわけですね
地震が予知できないってことは
はっきり分かってる科学で
しかしそういうことを
もう継続的にやるわけですね
ですからやっぱりそれから離れて
楽しい人生を送ると
そのためにこそ前野先生とか
まあギブソンだとかっていうのは
頑張っておられるっていうか
そのために頑張っておられるんじゃなくて
多分先生方は知的興味もあり
家族としておやりになってるんだけど
我々はそれを利用してやらなきゃいけない
だから例えばテレビ報道にしてもですね
明るい話題が九割
心配しなきゃならないのが一割
そういう内容で報道しなきゃなんないって
法律で決めてもいいぐらいなんですよ
だってそれが法律で決めるのはおかしいけど
それがしかし日本人が楽しく生活する
一番重要なことですからね
だからこの際一切ですね 心配事をやめて
心配事はですね 備えておけばいいんですよ
例えば地震はですね
予知は絶対できないんで
地震が来るんじゃないか
来るんじゃないかって心配してないで
僕なんかはそうですね
十五年ぐらい前にそれを分かってですね
家の中の高いところにものを置いとかないと
それから家を建てる時には
少しもったいないけども
耐震性にあまり心配のない
地震が来ても全部潰れて 家族が
死んでしまうようなことのないような家に住む
もしくは地震が来たらどこの扉を開けて
外に逃げればいいと決めておくとか
そういうことは非常に役に立つわけですね
それは備えるっていうことですから
それからお金だったらば
いつも円が暴落したり
金が暴落したりすることありますからね
やっぱり財産は分散しておくと
分散さえしておけば
それ以上はどうにもならないんですよ
分散しとく以外にお金を心配しなくていい
という方法はないわけですね
もちろん健康にも多少の問題があるから
普段から少しずつでもいいから
貯金をしとくとかですね
それからあんまり贅沢なものを食べてると
癖になりますからね
これはフェヒナーの法則っていうんですけど
ですからやや貧しいもので
我慢ができるようにしておくとか
そういうことはしとけばいいんですから
しかし毎日の生活を明るく楽しく
美しいもの綺麗なもの楽しいもの
そういうものを見ながらやると
そういう風にすることによってですね
人生が ぱーっと明るくなると
私はそう思っています

2022年3月13日

#武田邦彦 先生

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