本日の収穫(3528文字)
炉端と言ってもですね
私は今炉端に座ってるわけじゃなくて
私の炉端ですね
小さい机とパソコンがあって
パソコンの第二次画面っていうのは
私どうしても必要なんですが
それを見ながらお話をしておりますが
今日は仕事をしてると恩師と
仕事っていうか調査をしてたんですが
恩師と父の言葉を思い出しましてね
本当に恩師には
色々なことを教えていただきました
父が存命中には私は若かったもんですから
さほど多くの教えを受けたわけじゃないんですが
やはり影響は大きいですね
一つだけ紹介をいたします
恩師から習ったのがですね
私は1972年の石油ショックの時にですね
もう石油がなくなるという風に
メディアがどんどん放送してたわけですね
成長の限界という言葉も
本も出て言葉も流行りましてね
その当時の日本の指導する人達っていうのは
もう成長には限界が来るんだ
足るを知るなんつってですね
大いに囃し立ててたわけですよ
私もそれに間違えちゃったんですね
私が今 NHK に非常に厳しいのは
自分の体験もあるんですよ
私はその時まで NHK を信用してたんです 実は
NHK は我々に正しい情報を
伝えてくれるという風に信頼しておりました
信頼してる人とか信頼してるものから
裏切られるっていうのは本当に人生辛いもんですね
NHK が盛んにあと石油は三十年でなくなる
三十年でなくなると毎日繰り返しましたね
そして母親が一生懸命
トイレットペーパーを買い漁っておりました
本当に石油がもう買えなくなるっていうんで
競争的な騒ぎになったわけですね
そして私もそれについ騙されまして
原子力の方に行ったのも私の人生を
狂わしたのもそのNHKの放送だったんですね
NHK だけが悪いわけじゃありません
民放も評論家もみんなそう言ってたわけですから
それはいいんですけど
私は NHK は正しいことを言ってくれるって
いう風に思っていたもんですからね
ですから受信料を払っているっていう点でも
自分たちのためにやってくれてるんだ
っていう風に思ってたもんですから
それが錯覚であるということは
その時に気が付いたわけですね
私の若き頃ですよ
その時にそういうことを言ったり
書物を書いたりしてたら
恩師からですね
一通のハガキが来ましてね
非常に簡単な
そこにこう書いてあるんですね
資源は時間が経つと増えていくんだけど
もしも資源が地下にあって掘っていくと
なくなっていくっていうならば
時間が経ったら減っていくんじゃないかって
ただそれだけなんですね
この恩師の言い方が非常に正しいわけで
どうしてかっていうと全部を説明しない
あなたはここを間違ってますよとも言わない
先生は 先生っていうかその恩師はですね
私が石油がなくなると思ったり
言ったりしてることを
ちょっと考えさせなきゃいけないと
思われたわけですね
そして私はそれから
急に調べ始めたわけですよ 自分で
それまで NHK の言う通りだったんですね
情けないことに技術者でありながら
NHK の言うとおりを思ってるなんていうのは
本当に情けない話なんですが
情けなかったわけですよ
そしたらですね
今でも記録を残してあるんですけど
銅が1970年から1995年までの
25年間で変化したこと
銅が寿命が36年から61年に
伸びてるんですね
もちろん時間が経って人間が使ってるわけですよ
埋蔵量は何百トンって決まってて
生産量は何トン何十トンって決まってて
それで徐々に掘っていくわけですから
寿命は減っていくはずですよね
石油もそうですよ 石油は今みたいに
使っていったらなくなるって言ってるわけで
三十年でなくなるってわけですから
それが銅の寿命は36年から
資源寿命ですね
36年から61年伸びてる約倍
それから鉛ですね
これも26年から46年に伸びている
亜鉛 23年から49年に
これはもう二倍以上に伸びている
要するに資源は時間が経つと伸びてるんですよ
石油は時間が経つとなくなるっていうんですよ
この差は何かなとそう考えましてね
今考えている本当のことがわかってきたわけです
それは石油の値段を上げるために
この資源に共通したある特徴ですね
通常は使用していくと共に埋蔵量が上がっていく
つまり必要がなかったら探さないんですよね
地下にありますから
探せばまだまだいくらでもあると
いうことを示しているってことに
気が付いたわけですよ
それで自分で石油の寿命っていうのを
計算してみたんですね
理論計算してみたら大体一千万年とか
そういうのが出てくるんですね
石油は大昔の生物の死骸ですし
生物の中でどのくらい地下に
埋まったかっていうのも大体研究がありますからね
合理的に計算したら
一千万年は無理でも百万年ぐらいあると
ただ今必要ないものは掘ってないと
またむやみに掘って
いっぱいあるってなると値段が下がると
それから色々調べたらですね
これはヨーロッパとか
アメリカの英語を読んだらですね
実に石油がなくなるっていうのは
石油がなくなるんじゃなくて
石油の値段を上げたかったための
ビジネス上の活動だと
嘘なんだっていうことがわかったわけですよ
その後さらにそれは恐らく
NHK がわかってただろうという
資料がいっぱい出てきましてね
あらっと思って
NHK は石油がなくなるということじゃなくて
これは石油の値段を上げたいための
国際石油資本の作戦なんだっての知ってて
日本国民に放送した
っていうことがわかったわけですよ
それでもう NHK もう全然信用しなくなりましたね
それでその後の例えば
リサイクルとかダイオキシンなんかの時に
私はもう NHK の言うことは
全く信用しませんで自分で調べました
そしたらリサイクルは意味がない
ダイオキシンは
毒物じゃないっていうのがわかってですね
それをなぜリサイクルは大切か
ダイオキシンが毒物だと言ったのかという
NHKの方針もわかるようになりました
恩師というのは
そういうもんだなと思いましたね
それに関係する父の言葉ですね
父は数学者でしたから
そういう具体的なことを私に言って
親子関係でもありますからね
ある時にこう言いましたね
邦 私邦彦っていう
邦 生きてる間に評価されるなよ
生きてる間に世の中に評価されるなよと
こう言ったわけですね
言われたのは
大学生ぐらいだったんだと思うんですね
父は割合早く他界しまして私が技術者になって
しばらくしたら亡くなりましたから
まぁその身内ですから
敬語使っちゃいけないんで他界しましたんでね
年取ってから父の教えを
受けることはできませんでしたが
若い頃には父がそう言ったわけですね
最初 意味がわかりませんでした
評価されてはいけない
何でだろうなと思いましたけど
恩師に会う頃にはもうわかりましたね
つまり世の中から評価されるっていうのは
NHK 通りに言うってことなんですよね
つまり NHK が放送しますと
みんながそう思ってますね
私なんかも NHK を信じてたっていうことは
世の中の人が評価するっていうのは
私が石油はもうなくなるんだとか
それから足るを知るとかそういうことを言えば
つまり学問的な嘘を言えば世間は喜ぶ
つまり世間は嘘をつくものが
自分が儲けたいために嘘をつくもんだ
だからそれは知ってなきゃいけない
だからその学問を目指すんであれば
世間がその邦彦を評価されるというのは
駄目なんだとこう言ったわけですね
それで私はそれもありましてね
世間にどう思われようと
自分は学問っていうのは非常に難しいもんで
学問だから正しいっていうことじゃないんですよ
学問間違ってることはいくらでもあるんですね
だけども自分としては
少なくとも世間が言ってるから
それに乗って言って
評価を上げようとは思わないっていうね
そこはもうしっかりいたしまして
それで今でもですね 時々言われるんですよ
武田先生は名声もあるし名前もよく通っている
お金に困ることもない
なのに何でそんな
一生懸命朝から晩まで調査したり
人に恨まれるような悪口を言う
僕なんかよく罵倒されますからね
よく罵倒されることを言うのかと言われますが
私はそこは父の言葉を受け継いでおりましてね
いいんだと罵倒する人は NHK を見て
事実を調べないで私を罵倒してるわけですから
それは別にそれほど問題ではない
ただ時々 身の危険を感じることがあるんで
身の危険を感じる時にはどうするかっていったら
一応カバンを持ち歩いてたんですよ 昔
向こうが刺してきたら
カバンでせめて防ぐとしようと
もちろん運動神経によって
駄目な時ありますけどね
其の様に思いました
私にとっては私の人生が非常に良かったっていうか
まだ死んでないんですけど
私の人生が非常に良かったのは
やはり恩師がはっと思わせてくれ
父が本質的な言葉ですね
学者であれば学問をやるなら世間の生きているうちに
世間が評価しては駄目だと
世間というのは死んでからしか
自分が死んでからしか
本当のことを気が付かない
というこの二つの忠告をですね
私は今でも
非常にありがたいと思っています
2022年2月27日
#武田邦彦 先生
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