2022/03/16

【炉端の話】 環境と人間の超えられない性癖 (武田邦彦先生)


本日の収穫(3349文字) 

今日は環境問題の最も難しい課題に
炉端で取り組もうと思っておりますが
実はですね 環境を守るっていうのは
何かっていうことですね
一番いいのは消費が少なくて
質素な生活をするっていうのが一番いいですね
江戸時代なんかはですね
やっぱり素晴らしい
いわば素晴らしい環境だったんですけど
環境の捉え方にもよりますけどね
今みたいに温暖化がどうだとか
スモッグがどうだとかいう問題は何もなかった
何もなかったのはどうしてかっていうと
自動車もない電車もない
クーラーもない石油製品もない
鉄鋼もないっていうことだったから
良かったんですね
人間は自然の中で生活してた
その代わり平均寿命は四十歳ぐらい
寒さに震えて老人は冬を越せないと
赤ちゃんも秋に産むと
冬が越せない赤ちゃんが多いと
本当に赤ちゃんの時に命を落とす
子どもも凄く多かったわけですね
だから一口に環境といっても
非常に難しいんですが
ちょっとこの話をここに置いてですね
一般的にいうように
例えば節約をした方がいいってよくいいますよね
例えば月給が三十万の人がいるとしますね
その人が一念発起して環境のために
自分は節約しようと思ったとしますよ
そしてタクシーに乗るのもやめ
できるだけ歩く方が健康にいいし
食べるものもあんまり贅沢なものを食べない
それからスイーツもですね
いつも食べるようなことはしないといって
慎ましい生活をしたとしますね
そうしまして三十万の給料を全部使うことなく
二十七万ぐらいで
三万円ぐらい節約できたとしますね
この三万円をどうするかっていうとですね
せっかくお給料が三十万もらったわけですから
二十七万で生活できるようになったわけですから
その三万を捨てたりね 他人にあげるって
いうのもちょっともったいないんで
銀行に預けるとしますね
そうすると銀行はその三万円を
貯金をしていただいたらですね
一番銀行の正しい 正しいっていうか
普通の活動はですね
それを中小企業の社長に貸すわけですね
借り手がいない時もありますけど
基本的には貸すわけです
そしたら中小企業の社長は
銀行から百万なら百万借りてですね
それで ご商売をされるわけです
原料を購入したり
事務所の経費に使って暖房したりですね
それから車で
配達したりっていう時に使うわけですね
そうするとですね
人間としては節約した人は三万円あまり使わずに
その三万円をその貯金してるわけですから
あたかも環境にいいように見えますね
ところがその三万円は
ドブに捨てなければですね
銀行を通じて中小企業の社長に貸すわけですよ
そうすると中小企業の社長は
その金がなければちょっとクーラー我慢したり
配達ができなかったりするんですけど
お金があればできますからね しますね
そうすると環境という点で言えばですね
環境の側から見れば
その三十万円の月給の使い手が変わった
使う人間が変わったっていうだけなんですね
例えばAさんが三十万の給料をもらって
節約して二十七万で生活しても
残りの三万円を銀行に預けちゃったら
それはBっていう社長が今度使いますから
使い手が変わるだけなんですよ
これは人間としてはね
節約になるんですけども
環境としてはむしろですね
その個人の人が三万円節約するよりか
その金を有効に
中小企業の社長さんが使った方が
ガソリンとか物質とか自動車とか
多く使うことになるんですね
ですから節約してもし三万円余ったら
それを捨てなきゃいけないんですよ
私が使わないって誰か使いますから
しかももっと悪いことは
その三万円がずっと貯まってね 一年に三十六万円
十年貯めて三百六十万になったとしますね
その人がちょうどその頃退職かなんかして
その金を下ろしますね
そうするとこれは銀行の社会的役割ですから
みんな正常な活動をしているんですね
そのサラリマンは三十万のお金を節約して三万ずつ
これで環境にもいいことしたと思ってた 生活した
今度は銀行から中小企業のおやじが
その金を借りて商売する
これもう全然いいんですね
銀行も正しいことしてるわけですよ
ところがその金はあくまでも
サラリーマンのAさんのお金なんで
それを下しますね
それでそこで使うわけです
結局はそのAさんが元々使えば
三十万しか使えないのに
三万円貯金することによって実質的には
三十万使われて後にその人が下ろすので
三万円を二回使うんですよ
これが銀行の役割ですから
社会における銀行の役割は
お金の回転を良くして
何回も使うっていうのが銀行の役割ですから
だから銀行が正常な活動をしたら
三十万で済むところ
三十三万消費するっていうことになるんですよ
誰も悪いことしてないんですね
サラリーマンも環境のために節約する
中小企業のおやじも
一生懸命みんなのために借金して仕事をする
銀行は本来の仕事を全うしてですね
お金の回転率を高めてやるということですから
みんなが正しいことをしてるんですが
結果としては
節約すればするほど環境に悪い社会を作るって
いうことになるんですね
これは私が四国でですね
ちょうど今から二十五年ぐらい前でしょうか
もう三十年にはならないですね
二十年ぐらい前ですね
環境の講演会があって
一人が節約派の先生でした
それから僕が浪費型の先生っていうことでですね
討論会をやったことがあるんですよ
四百名ぐらいも来ましたかね
あの頃はそういう真面目な集会で
言論の自由も十分にありましたんでね
今はもう政府が言ったことしか
言えないっていうことで
けんか腰みたいになっちゃうんですけれども
その頃はそういうことを冷静に議論するっていう
講演会があったんですね
それでずっと話をしている間に途中でですね
相手の先生 節約派の先生が
もう言えなくなっちゃったんですよ
僕にやられちゃって っていうのは
先生のやってることは節約みたいに見えますが
それは消費を増大してるんじゃないですかと
言われちゃってですね
それも真面目な先生でしたからね
真っ赤になっちゃって
もう話すことができなくなりました
このことと同じことが
もう一つ行われるのがですね
環境の政策を決める人 大臣ですね とか
高級官僚と我々庶民の関係なんですよ
小泉進次郎さんがですね
レジ袋の有料化をした時に
これはレジ袋の有料化がプラスチックの生産量を
減らすということにはならないけれども
国民の環境に関する意識を高めるために
有効だと言ったわけですね
その国民の意識を
高めるといった小泉進次郎さん
小泉進次郎さんだけが
悪いわけじゃないですけど
大体平均して大臣とかですね
高級官僚っていうのは
国民の平均所得四百六十万よりか
はるかに高い給料を持ってるわけですね
資産なんかも二億とか三億とかいわれる
資産を持っている場合が多いんですよ
それ当然なんですね
それが悪いってわけじゃないんですよ
一生懸命勉強し 一生懸命いい大学に入り
いいところに入り
また政治家になったりして上の方に行き
そしたらやっぱり自然と収入増えますからね
収入が四百六十万の人と四千六百万の人と
消費量はどのぐらい違うかって
普通に考えたら十倍違うんですよ
だから簡単にいうと小泉進次郎さんは
国民一人当たり使う平均値よりか
十倍使って生活してるにもかかわらず
これ推定ですけどね
恐らく着てるものも
いいものを着ておられるし
食事も結構いいところで
食事されてるんじゃないかと思うんですね
それから家は結構冷暖房なんかあって
車も軽自動車じゃないと思いますよ
っていうことは小泉進次郎さんは金持ちで
環境にいい生活してないんですよ
資源も節約してないし
それから色んなものをどんどん使ってるわけですね
それからもちろん
それだけごみも増えます
ごみも増える それから
っていうようになるんですよ
このね 私がここに
人間の超えられない性癖と書いたんですけど
これね 非常に難しいんですよ
だって小さいからお母さんに
勉強しなさいつって聞き分けよく勉強した
そしていい学校に入って
いい職業について しかも努力をした
そこで出世もし給料も上がった
何にも悪いことしてないですね
だけど給料が上がるっていうことは
どういうことかっていうと
例えば日本人の平均が四百六十万 年間ね
四百六十万に対して
四千六百万取ったからその人が
悪いことをしてると言えないんだけど
それは四百六十万取れば
四百六十万使えますからね
もちろん先程言ったように
その年に四百六十万使わなくても
結局は貯金して
ますますひどくなるわけですね
ではやっぱりみんなで協力して
環境を良くしようと思ったら
お金持ちの人 偉い人から
消費を減らさなきゃいけないんですよ
じゃあその人は文句言いますよ
いや俺はなんで一生懸命勉強し
お母さんに怒られて一生懸命勉強し
あんなに一生懸命
夜遅く帰って努力したのかと
それは金が欲しいからって
いうんじゃないんですけど そうなるんですね
私が実はね
環境を守ろうとか言わなくなったのは
それに気が付いた時からなんですよ
僕はね 別にお金儲けようと思って
やってんじゃないんですけど
生活は楽なんですよ
賃金も平均の日本人よりか
僕の方が高いんですよ 所得が
だったら自分でできないことを
他人に言うことはできないんですよ
これはもうできないですね 僕は
性格上もできません
だから私は環境を守ろうとか
プラスチックをどうしようとか
地球温暖化どうとか絶対言わないんです
それは地球温暖化もしないし
プラスチックも環境悪くしませんが
それ以上に
私は自分は豊かな生活をしてるのに
他人に環境が大事だなんていうことを
言うことはできません

2022年3月10日

#武田邦彦 先生

2022/03/15

【炉端の話】 ウクライナ:日本人の正義は外交に役立つか? (武田邦彦先生)



本日の収穫(3788文字) 

今日はウクライナの話なんですが
ウクライナのロシアがですね
ウクライナに侵攻したのが
いいか悪いかとかそういう話じゃなくて
何のために日本人はウクライナについて
関心を持っているのか
その関心っていうのは言ってみれば
あんまり役に立つ立たないで
物事を考えちゃいけないんですが
日本の役に立つ方向を向いてるのかって
いうようなお話なんですけれども
えーとですね 日本人っていうのは
正義感っていうのがあるんですね
それからもちろん正義もありますし
それから誠実っていうのもありますね
それから恩っていうのもありますね
こういったものはですね
日本人は人間に共通してると思ってるんですね
人間社会に共通してると思ってるんです
しかし例えば正義については
非常に素晴らしい言葉がありましてね
正義の道は地獄に通じるって
やつがあるんですね
国によって少し言い方違いますが
大体そういうことなんですね
なぜ正義の道が地獄に通じるのか
つまり正義というのは
何を正義と決めたかっていうことなんですね
神様がいればですね
神様にこのことは正義はどちらですかって聞いたら
神様が決めるでしょう
それから暫くたちますと
道徳とかいうのがありましたからね
偉人が孔子様が正義を決めるとか
そういうのもありました
しかし神様とそれからそういう孔子様とかですね
そういう人を除きますと
普通の人間が正義が
自分で決められるかってことですね
私なんか全く自信がありません
日本の正義はこうだっていうことは
ある程度言えますけどね
だけど日本でも
正義っていうのは随分違いますよ
例えば政治で言えばですね
自民党の正義と共産党の正義と違う
昔は自由民主党の正義と
日本社会党の正義っていうのは全然違いますからね
それからもちろん夫の正義と
妻の正義っていうのも違いますし
おやじの正義と息子の正義も違うわけですね
だから正義っていうのは
必ずしも同じじゃないわけですね
今度のウクライナで言えばもちろんロシア
特にプーチン大統領はですね
ロシアがウクライナに侵攻するのが
正義だと思ってるからやってるんですよ あれ
それからウクライナの方は
とにかくロシアなんかに占領されるなっていって
頑張るからこれが正義なんですね
それからヨーロッパの国は
ロシアがウクライナに侵攻するのを今のところ
一応表面上は正義ではないと言ってるわけですが
正義ではなければ別にNATOが
NATOをどんどんどんどん
ロシアの方に接近していったりですね
それからグルジア・ウクライナで
代表されるようなかつてのウクライナですね
十年ぐらい前のウクライナに代表されるように
アメリカの人たちが
ものすごくちょっかいを出しまして
グルジアとウクライナで紛争を起こしたわけですね
もし戦争がいけないなら そんなね
アメリカのちょうど地球の裏側まで行かないけど
裏側に近いところにある
ウクライナとかグルジアとか
そういうところでアメリカ人が暗躍してですね
国をかき回さなくていいわけですよ
国をかき回したのはアメリカだってことは
人物も特定されてますので確かなんですね
これディープステイトとか
闇の勢力とかじゃないんです
表に立ってますからね
ただ日本で報道されないっていうだけなんですね
ウクライナの今度の騒動は
一つはロシアのエネルギー利権ですね
特に原油と天然ガスの利権に対して
プーチン大統領が非常に強い
権限を持っているので
プーチンでも失脚させれば
かつてのエリチンみたいにですね
どんどんどんどん外国に有利にして
ロシアを裏切るという
そういう大統領が出てくれば
もうヨーロッパ・アメリカは大喜びですからね
それが一つあるし
それから最近もう世界が平和になってきまして
軍事産業の機械が 機械っていうか
武器が売れなくなってきましてね
これを売るためにはどうするかっていう問題が
アメリカの軍事産業もちろんありますが
あるわけですね
だから正義がどこにあるかっていうのは
言ってみれば知識によって違うわけですね
戦争はいけないっていうけど
戦争はいけないっていうのはね
ほとんど利用されちゃうんですよ
例えば日本がアメリカと戦争したと
戦争はいけないって言って
今でも思ってる人いるんですけれども
アメリカはですね
常にアメリカの戦争っていうのは
常にこう相手が仕掛けてくるまで
意地悪をするんですね
そして仕掛けてきたら
そこで潰すっていうですね
昔だったらアラモの砦
アラモの砦にわずか二百六十名かなんか
派遣してメキシコが八千人ですよ
それ元々あれメキシコのものなんです
それを二百六十人の突撃部隊で
アラモに砦を作って
そしてそれをメキシコ軍が全滅させたら
やったんじゃないかって言って
戦争を仕掛ける
アメリカとメキシコの戦争ですね
それからだから戦争したのは
メキシコだと 確かにその通り
それからスペインとアメリカの戦争ってのは
千九百年にあったんですが
これはアメリカの軍艦を
アメリカが爆破して沈没させて
それでアメリカの犠牲者が出ますね
スペインがやったんだっていって
スペインが宣戦布告しないで
戦争したんだって言ってスペインを叩く
これでフィリピンをとったわけですね
日本の時もそうでした
中国の鉄道利権をくれと日本に言って
日本に言ったんですよ
中国に言ったんじゃなくて
中国の鉄道利権をくれと日本に言ってですね
日本が嫌だと言ったんですよ
そしたら今度は石油と鉄を禁輸して
日本がもう生活できないようになるんですね
それで戦争に打って出ると
日本が戦争したってこう言うんですね
ベトナムもそうでした
トンキン湾事件で事件を起こして
それで事件を起こしたのはアメリカなんですよ
アメリカの駆逐艦をアメリカ軍が攻撃して
それで損害を与えそれが
ベトナムが攻撃したと言ってベトナムに攻め込むって
いつもこの手なんですね
アングロサクソンっていうのは
イギリスにしてもアメリカにしても
戦争を自分達で
スタートするってことないんですよ
戦争を相手にさせるんです
ただ相手がするまで追い詰めるっていうですね
窮鼠かえって猫を噛むという
状態までするんですよ
圧迫して圧迫して
ついに相手が戦争を仕掛けたら
お前らが戦争してきたからっていうやつやるんで
これは正義がどっちあるんですかね
これを純情な日本の人達は
報道の問題もあるんですけど
いつも引っかかるんです 引っかかって
結局日本もアメリカとの戦争に入って
三百十万人の日本人が死んじゃったんですね
それをこの
その後ずっと私が見ますとね
例えば満州国で私は学校ではね
満州国を日本が作ったら
リットン調査団っていうのが来て調査をして
そして日本が満州国から離れろという
報告書を書いたから
日本は国際連盟を脱退して孤立したって
書いてあったし先生もそう教えたんですよね
ところが私が
リットン報告書をもう一回見ますとね
リットン報告書に参加した国に
分け前をくれればいいって書いてあるんですよ
そりゃそうですよね
だってリットン調査団の構成員っていうのは
大体植民地にいる軍人なんですよ
だから自分たちが植民地にいるわけですから
日本の満州国っていうのは
植民地じゃありませんが準植民地ですね
だから自分たちが完全な植民地を持っていながら
日本は植民地を持っちゃいけないとは言えないんです
言えないけど
分け前はよこせと言ってるんですね
アメリカもそうですね
だからそういうアングロサクソンばかりじゃなくて
白人全体的にそうなんですが
だから日本の正義を唱えるということが
戦争の前にはもう何回も失敗して
日本が失敗してですね
日本人ってちょっとね
そういう点では傲慢なんですよ
自分が考える正義は正しいと思ってるんですよね
自分の考える正義が正しいんじゃないんですよ
アメリカ人にはアメリカ人の正義があり
ロシア人にはロシア人の正義があるんですね
アメリカ人は他国にちょっかいを出して
他国の政府を
転覆させたりしてもいいと思ってるんですよ
もう自分たちの得になりゃ
いいじゃないかって言ってるわけですね
それがアメリカの正義なんですよ
中南米なんていうのはですね
アメリカが山ほどそういう細工をして
中南米の人たちを苦しめたんですけど
それはアメリカの正義なんですよ
もちろん日本はアメリカ人のやることには
絶対に悪口言わないっていうのが日本人ですからね
どうして日本人が
そういう風になったのかよく分かんないけど
とにかくそうなんですよ
ですから日本の新聞も何も
必ずアメリカ人の味方しますからね
だから日本人は
分からないっていうだけなんですよ
だから今度のことでちょっと皆さんが
ウクライナをロシアが攻めるのは悪いんだ
プーチンは頭が狂ったんだなんて
言ってるわけですけども
本当ですかって言いたくなっちゃうんですね
それからパラリンピックまでロシア参加させないとか
ベラルーシ参加させないとか言ってますけど
オリンピックのこれは政治利用ですよ
政治というものはですね
政治とかそういうものはもう複雑ですからね
ただ戦争しちゃいけない
戦争しちゃいけないっていうと
力の強いものが
相手をぎりぎりまで追い込むんですよ
窮鼠かえって猫を噛むということでですね
ネズミも猫にいたぶられて
我慢できなくなったら攻撃にかかる
これはもう日本の戦争も同じなんです
ですから弱い方が戦争を仕掛ける時もあるし
強い方が戦争することもある
そういうことをよく考える必要があるなと
本当に最近思いますね
本当に日本人って
外交できるのかなって思ったりします
っていうのは自分が正しいことを
正しいと思っちゃうっていうのは
これはやっぱり外交には役立ちませんね

2022年3月9日

#武田邦彦 先生

2022/03/14

一番難しい問題(錯覚) ・・・(2)近隣諸国の条項  事実より政治が上 (武田邦彦先生)



本日の収穫(3358文字) 

一番難しい問題の二番目ですね
この錯覚はですね
日本の教科書を作る時に
学校の教科書ですよ
作る時に近隣諸国条項という
縛りがあるわけですね
これはどういう縛りかっていうと
もう驚くべき 
信じられない縛りなんですけども
中国及び朝鮮ですね
今韓国と北朝鮮に分かれておりますが
中国と朝鮮に対する歴史的な記述
現在の記述についてはですね
事実を日本の子供に教えるんじゃなくて
驚くべき条項なんですよ えー
中国と朝鮮の人が怒らないように書かなきゃ
いけないっていう事実に違っててもですよ
事実と違ってても
書かなきゃいけないという条項なんです
これはね 日本に
検定教科書っていうのがあるからなんですよ
最初はですね これは日本と中国の間の
戦争に関することがきっかけになったんですけど
だんだんだんだん拡大されてきましてね
最近ではもうその豊臣秀吉の
朝鮮進出とかですね
それからさらに昔の白村江の戦い
さらにもっと遡って縄文時代から弥生時代に
誰が来たかって言ったら
あまり根拠ないのに大陸から来たと
いう風に書かなければいけない 教科書ですよ
さらには最近はもっと酷くなってきてですね
何か日本で遺跡が発見されると
その遺跡が中国よりも古かったら
いやそんな古い遺跡が日本に書いちゃいけない
近隣諸国を馬鹿にするのかって言うんでですね
書き換えるとか
もう全面的になってきたんですね
これはね 知ってる人は知ってるんですけど
知らない人は知らない
なぜかっていうと 今はもう中国にね
中国に輸出なんかして儲けてるもんですけども
びくびくしてるんですよ
だからその中国の悪口は絶対書かない
悪口じゃないんですよ
もう元々例えば日本の方が
文化の発達が早い時もあるんですよ
もちろんそれは国ですからね
それ書いちゃいけない 相手が怒るから
ちょっとセクハラに似てるんですね
事実であるかどうかじゃなくて
相手が気分が悪いと言ったらセクハラだと
だからいいって言ったらいいんだっていう
そういうことなんですね
これがね 検定条件に入ってるんですよ
教科書検定条件に
教科書検定条件に近隣諸国については
色々難しい点があるから
事実をよく精査して事実に基づいて
書きなさいっていうならそれはまともですよね
だけど事実を曲げて書きなさいっていうのが
日本の子供たちが見る
教科書にあるっていうことがね
日本人の悲しいことですよ
これはこの前の戦争がですね
日本が悪いということになってるからなんですよ
日本全然悪くないですよ
だって日本が
世界中の植民地を開放したわけですからね
いつも言ってるように中国が戦った国は
全部アジア人 有色人種ですね
日本が戦った相手は全部白人なんですよ
だからもう全然戦い方が違うんですね
ここ二十世紀ですよ
ですからじゃあ日本は
中国を攻めたじゃないかっていうけど中国は
あの韓国は
朝鮮は全く攻めてませんからね 日本は
中国は白人側についたわけですよ
これを白い中国人っていうんですけど
中国の人が全部それを
賛成してると僕は思いませんね
僕の知り合いの中国人
やはりまずいと言ってますよ 中華思想でしょう
アジアの盟主と言ってたわけですよ
その盟主であるのが攻めた国は白人であって
アジア人じゃない
アジア人ばっか攻めたってことは
やっぱり中国人も心に引っ掛かってるからこそ
あんなに攻撃的なんですよね
白人にはにこにこしちゃうんですよ
それでアジア人を攻めるんですよ
だから戦争が終わった後もそうなんですよ
戦争の前もそうですよ
戦争の後もそうなんですね
中国が攻めたのはチベットであり
ウイグルでありモンゴルであり満州であり
北朝鮮朝鮮でありかつベトナムであり
今台湾を攻めようとしてる
やっぱりね大陸国だから
歩いていける範囲を取ろうと思うんでしょうね
日本はそうじゃありませんからね
海洋国家ですから
船に乗れば遠い国でも近いですからね
だけどこの近隣諸国条項があるために
これはね テレビなんかが
ものすごくこれに
配慮しちゃったんですよね
それでよく皆さんが知っている縄文人と弥生人が
違うっていうのはあれ作り物なんですよ
その近隣職務条項の拡大解釈で
とにかく弥生時代からですね
稲作も含めて朝鮮や中国から来たから
我々は中国からとか
朝鮮に感謝しなきゃならないっていう
物語を作るために作ったのが
弥生人という顔なんですよ
だから縄文人はちょっと
沖縄のような顔してて
弥生人はちょっと
朝鮮みたいな顔してるんですね
あれわざと作ったものなんですよね
だから子供かわいそうだって
子供は関係ないんですからね
今でもそうですよ
日本が外に出た場合は侵略
それから中国がチベットとかそういうとこを
占領したのは進出っていう風に
なんか同じことをやってもですね
言葉変えてるんですよ
この近隣諸国条項がありますからね
ですから教科書が検定制度であり
教科書が政治的に利用されてるんですよ
これは事実より政治が上ってことありません
どんな場合でも政治より事実が上ですね
それは教科書にかかわらず
どんな場合でもそうでありますので
しかし近隣諸国条項で
すごく間違ってるんですね
私が高校大学受験の
特に女の先生っていうのはそうなんですよ
これ男女差別になるからね
こんなこというと叩かれるですけど
女の先生 生真面目ですからね
この近隣諸国条項に
書かれた通りに言うんですよ
だから日本の場合は全部侵略っていいます
それから中国の場合
全部侵出と言ってますね
ですからね結局
そういうことはいけないんですよ
事実は一つなんですね
白人植民地に対して日本が戦った場合と
それからアジアの人が
アジアの国にいるのを侵略した場合とは
やっぱりちょっと区別せんといかんですね
ですから日本の場合でも朝鮮は攻めてません
台湾も攻めてませんね
もちろん樺太とか千島は攻めてません
あとは全部白人ですね
ただ中国だけはこれどういう風に議論するかは
中国人と話さなきゃいけないですね
中国人どう思ってるんですかね
あん時に中国が白人側につかなかったら
もしかしたら日本と中国との間の
争いがないかですよ
それともやはり大国同士だから
どこの国でも
ヨーロッパでも他でも起こるように
国と国とが戦ったかもしれません
それは分かりませんね 分かりません
歴史ですから難しいんです
だけどここで分かってほしいのは
中国・朝鮮だけですよ
だからこの近隣諸国条項の問題なのはですよ
これ指摘されておりますけれども
世界中の国を平等に扱うっていう
検定ならいいですよ
そうじゃなくて
世界の中の二か国だけですね
朝鮮は今二つに分かれております
二か国だけを特別扱いするというやり方がですね
本当に国際的に認められる
教科書であろうかという問題あるんですね
ですから近隣諸国条項を
早くやめるっていうことですけども
何しろ中国って国は難しいんですよ
内政干渉は許さない
内政干渉は許さないと言っていながら
日本では政治家が靖国神社に参拝したって
これ完全な内政干渉
だって靖国神社と中国と全然関係ないですよ
靖国神社っていうのは日本のために戦って
命を落とした人を祀るところですから
これも全世界
そういうのがあるわけですね
中国とか限定してるわけじゃないんですよ
靖国神社がね 中国と戦った人を祀る
それでも死者を祀るのだから
それでいいと思いますけどね
そうじゃないんですからね
それに文句付けてるわけですから
明らかに内政干渉ですけどね
だからそれでまた中国は
日本に住んでいる中国人は
中国が日本を攻めることになった場合は
日本を同時に攻めなきゃいけないっていう
法律があるぐらいですからね
だから敵対関係にあるわけですよ
日本は別に こんなね
敵対どころか友好関係
日本はアメリカと友好関係ですけれども
アメリカはこの近隣諸国に入ってないんですよ
つまり友好国よりか
敵性国家を大切にするっていう
非常にまぁ日本らしいっていうかですね
へんてこな条項なんです
この条項はやっぱり子供のために
日本のためにですね
早いうちに国会で決議して
改修せんといかんですね
その時にはやっぱり中国とある程度
紛争が起こることをもう承知の上で
歴史認識も全部改めて
そして取り掛からないといけませんね
だからそうすると日本は色んなこう
暗い過去から明るい過去に変わりますよ
やっぱり事実を認めることということが
明るくしますからね
だから今
北京オリンピックなんかやってますけど
色んなトラブルが起きてますけども
こういったトラブルもやっぱり
事実より政治を上にしたっていうことで
生じたのだろうと考えられます

2022年2月20日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦 先生

2022/03/13

一番難しい問題(錯覚) ・・・(1)基本概念の違い  事実、力、所有、国、尊敬 (武田邦彦先生)



本日の収穫(3347文字) 

ヒバリクラブでも
一番難しいところに差し掛かりまして
ちょっと家庭の問題が
途中になったんですけれども
どうしても頭の中にこの一番難しい問題が
もううようよしておりましてですね
なかなか先に進めなくなってしまったので
いっそのこと一番難しい問題はもうここで
一応整理をしてですね
気分もすっきりして先に進もうかなと
いう風に思いまして
一番難しい問題っていうのを出してきました
これは何はともあれ錯覚なんですね
日本人の持つ錯覚なんですよ
この錯覚っていうのはですね
聞けば あーそうかとは思うんですが
あまりに長い間 学校時代から今日に至るまで
ずっと錯覚を教えられてきた
錯覚が報道されてきたもんですから
なかなか難しいんですね これは
これが我々の日本の政治を狂わせ
人生を狂わせ楽しい家庭生活を奪い
和気あいあいとした
かつての職場も奪ったんですね
この奪って日本人を
どんどんどんどん不幸にしていく
その原因はこの錯覚にあるわけですね
基本概念の違いとここに書きましたが
つまりヨーロッパ・中国文化と
日本文化の基本概念が違うんですね
それでまたこの日本人の中で
日本を駄目にしようと思ってる
と思ってると思うんですけども
ヨーロッパとか中国の基本概念を持ってきて
それが正しいように言うことによってですね
日本人を不幸にしたいと自分が有利に
なりたいって言ってもいいんですけどね
そういう人が多いんですね
それを今日は最初ですから
全体像だけなんですが
事実の認識の仕方 力の考え方 所有の考え方
元々国というものの考え方
それから尊敬心というものを
どういう風に持ってるかっていうことなんですね
えーとですね 事実についてはですね
これはトランプ大統領の選挙の時に
ブログなんかに書いたんですが
トランプ大統領の票を
バイデンと書き直したわけですね ある程度
これが問題になったけども
アメリカではあまり問題にならない
これはアメリカのすごくちゃんとした人に
何回も聞いたんですが
結局ですね
事実をどう認定するかっていうわけですね
中国のことは皆さん知っているように
日本ではですね 事実は事実なんですよ
事実と違えば事実じゃないんですよ 嘘なんです
ところが中国やヨーロッパはですね
目的を達成すれば事実も本当になるってやつです
これは中国見てて割合よく知ってますよね
もちろんイギリスだとかフランスのことを
よく知ってる人は納得すると
これは事実に対して全然違うんですね
ですからバイデン大統領という投票を
トランプ大統領 あ!ちがう
トランプ大統領の票をバイデンと書き換えても
バイデンが最終的に大統領になればいいんだ
アメリカ人が言ってましたね
それから次は力ですね
ヨーロッパも中国も力のある方が強い勝ちだと
価値がある しかも偉いということですね
だから男と女では
必ず男の方が偉いっていうのが
中国とヨーロッパの考え方ですね
日本はそうじゃないんですよ
力に関係なく人間は人間ということなんで
男性と女性が平等なのは
世界で日本だけだったわけですね
他の国は男性が女性を所有するという関係でした
これも随分何回も繰り返しました
それから今度は所有の問題ですね
所有の問題がまた面白いんですよ
日本人はですね
人のものは人のものなんですよ
だから日本は外国にも
ほとんど侵略しませんでした
そういうと豊臣秀吉のって
こう出てくるんですが
一回とか二回はそういうことあるんですけどね
二回あるかな?一二回あるんですけども
それはイギリスがちょうど
日本と同じような立場にある国なんですが
海外に戦争に出た回数っていったら
日本の百倍以上なんですよ
これはどうしてかっていったら所有は
日本人は人のものは人のものだから
無理やり取っちゃいけないっていう
考え方ですね
中国もヨーロッパも人のものは自分のものだから
自分が必要であれば
奪い取っていいっていうそういう考え方ですね
それから国っていうのも非常に大きいんですね
日本国は二千年前
二千年前って言うと またちょっとわずかな
いちゃもんをつける人がいるんですけども
千五百年でも千八百年でもいいんですが
長い間日本国でした
我々は日本人であるという気持ちを持っていますが
ヨーロッパも中国もですね
地域はヨーロッパの地域
中国の地域
中国の地域ってなかった志那の地域ですね
地域があっただけで
そこには国はなかったんですね
ヨーロッパでもそのローマ帝国とかですね
ハプスブルク家とかですね ブルボン家とか
そういうのがあっただけですね
だから貴族の領土っていうのがあったわけです
時にそれがものすごく大きくなると
今の国を数カ国こうなんか
占有してるっていう場合もあったし
小さなイタリアみたいにもうミラノ公国とかが
いっぱいあるということもありました
中国ももちろんそうですね
漢唐宋元明清って言いますけど
その途中に十六国とか色々あったわけですが
三国志とかですね
それがあったわけですが
地域が定まってられる
国があったわけじゃないんですね
ですから国ができたのは
日本は二千年前だとしますと
大体フランスのフランス革命が二百年前
フランス革命のあとナポレオン戦争があって
各国が国という意識を
持つようになったわけですね
貴族政治から国の政治へと
いう風に変わったわけですね
ですからこれが全く違うんですよ
だからもう考えてることが違うんですよ
日本人はもう頭から日本国
日本国とか思うんですけど
ヨーロッパとか中国の人はですね
まだ国というのはないんですね
ですからそうなる
それから最後に尊敬と書いたんですけども
その地域も 国っていうのは
日本しかないんですが
その地域のトップ日本で言えば天皇陛下
大統領とかですね 王様とかですね
天子 中国では天子の
墓が暴かれなかったのは日本だけなんですよ
墓を暴かない要するに
祖先を尊敬しているっていうのは日本だけなんですね
日本は時間が繋がってるんですよ
大昔の時間から縄文時代・弥生時代
古墳時代とか飛鳥・奈良時代
平安・鎌倉ってずっと繋がってるんですよ
同じ国ですから
だから天皇陛下の墓は全然暴かれない
天皇陛下がどんなに貧乏でも
天皇陛下が軍隊を全然持っておられなくても
ちゃんと尊敬の心っていうのは変わらないんですよ
これはものの価値観なんですよね
それに対して中国は有名ですよね
王朝が変わる
国じゃないんだからしょうがないんですけど
王朝が変わる事に
墓が暴かれるということなんですね
全然違うわけですね
ヨーロッパもちろんそうですね
例えばなんかの王朝が滅びてしまったら
その王朝のことを考える人は
誰もいないわけですね
そういうことでトップの墓は常に
暴かれるっていうのが日本以外の国なんですね
そうしてみますと
我々が生活をし人生を送っていく上で
極めて重要な概念ですね
事実をどう認識するか
力づくの社会なのか
人のものは自分のものなのか
それとも人のものは人のものなのか
自分は何という国に住んでるのか
それとも国のない単なる
臨時の政府みたいなところに住んでるのか
それから誰をどういう風に尊敬するのか
それは時間をわたっているのかってことですね
これはもう重要ですね
歴史その国の今のギリシャの人は多分
古代ギリシャとは切れてるんですよね あれ
だからその自分の国の
ギリシャとは思ってないと思いますよ
これはどこの国でもそうですね
だってない なかったりできたり
なかったりできたりするわけですからね
ですから当然それは
国という風には呼べないわけですよね
ですからこれだけ違いがある
これをどのように我々は
考えていくかっていうのが一番難しいんですね
それでこれは学校でですね
これに基づいて教えてくれれば
まだ我々は基礎的概念がありますよね
人間は生まれてから
自分が経験上 新しいことは
最初に教えてもらったことが
正しいと思う性格がありますね
ですから生まれた時にその家がキリスト教なら
キリスト教を信じますし
イスラム教ならイスラム教を信じるって
こういう風になっちゃうんですね
別にイスラム教とキリスト教を比べて
どっちだっていうことは普通人間はやらないですね
ですからヨーロッパ
現在では日本の文化にヨーロッパの違う
こういう事実・力・所有・国・尊敬と
いうものをやりますからね
尊敬ってのは金と言ってもいいんですけど
権力って言ってもいいんですけど
そういうものに対する考えが大きく違う
これをですね どのように克服し
日本社会が幸福に溢れる国になるかっていうのが
僕は一番難しいと思っております

2022年2月19日 (ヒバリクラブ)

#武田邦彦 先生

2022/03/12

【炉端の話】日本人とはなにか?5 日本列島に住んでいる人は日本人 (武田邦彦先生)



本日の収穫(3906文字) 

日本人とはなにかの五回目ですね
日本人は神様というのが
自然と祖先であって
自然も祖先も私たちに語りかけませんから
日本には宗教は無いと
教えっていうのはないと
だから信教の自由という憲法20条は
変えなきゃいけないわけですね
日本人にとっては
信教っていうのはないですからね
教えを信じるかどうかっていうのはですね
外国から来られた人に対する
憲法ということになりますね
それからもう一つ
非常に大きな日本人の特徴は
日本列島に住んでいる人は日本人であると
いうことを発見したってことなんですね
私がそれに気が付いたのは
何か縄文時代の文化を勉強している時に
気が付いたと思うんですけども
それからギリシャとかローマっていう
古代ヨーロッパ系ですね
の文化を勉強した時に
あれって思ったことがあるんですね
古代ギリシャは五パーセントぐらいが市民で
九十パーセントぐらいは奴隷なんですね
それからローマもそうですね
ローマ市民っていうのは特別な人たちで
それに色んなところの市民とか色んなのがある
だけど市民でもものすごく格差があってですね
ローマの政治では護民官っていうのが
それを補正するのに大変なんですね
さらに中国はですね
昔は岡田英弘さんっていう
非常に立派な有名な
歴史学者から習ったんですが
後漢 漢の終わりですね
の時に大体漢人の九割が殺されたと
最近ちょっと具体的に
数字が分かってきたんですけど
なんかその頃の人口がちょっと
桁が違ってる可能性もあるんですけど
三千万人ぐらいでそのうち残ったのが
五百万人かなんかなんですね
そんなような感じで
殺戮に殺戮を繰り返されたということで
最近また別の人からですね
そういうその大虐殺っていうのは
一割しか国民が
残らないっていうようなことは何回もあったと
実は後漢のあとにですね
五胡十六国っていう時代があるんですが
この五胡十六国っていうのは
胡っていうことですから
外人っていうことですけど
その外人が来て国を作るわけですね
何で外人が来て国を作ったかっていうと
もう漢の時代に九割の人間が殺されちゃったので
ガラガラになっちゃったんで
その北のほうから胡
胡人 違う人ですね が来たということに
なったんだっていうことも知りまして
その後のまた中国では
大虐殺が何回か行われるんですね
最近はY遺伝子の研究が随分進んでおりまして
Y遺伝子は親から子に
男親から息子に伝わるもんですから
女性の方は
そういう系列が分からないんですけれども
男の方は系列が分かるんですが
日本以外の国ではですね Y遺伝子が突然
ぱたっとこうなくなってしまうらしいですね
それはその大虐殺があると
男性は皆殺しになって女性は殺さないから
男性のY遺伝子の断絶が起こるわけですね
日本人だけは断絶が起こってないので
アジアでも日本人だけが特別なんですね
日本人だけって恐らくインドネシアとか
そこら辺が調べ 調査が進むと
あそこら辺もやっぱり日本人と同じような
皆殺しがないんじゃないかと
思うんですけどね まだ分かりません
ここで言ってる
日本列島に住んでる人は日本人ということで
日本の場合はですね 日本に住んでる
日本人はみんな日本人なんですよ
それでそれは武田何言ってんのって
言われるでしょうけども
ギリシャ人の九割が奴隷だったりですね
それから志那に住んでる人が
ほとんど殺されたりするのは何かって言うと
その志那に住んでる人は志那人だ
ギリシャに住んでる人はギリシャ人だという
意識ができなかったんですよ
土地というものにその人間が
くっついてなかったんですね
人間は人間だから
別に同じところに住んでても殺していいやと
そういうことだったわけですね
だから奴隷にしてもいいと
そういうことで奴隷が九割だったわけですね
支配層五パーセントっていうのは
今でも中国でも変わりませんし
それからアメリカでも変わりませんが
そういう基本構造なんですね
ですからもう日本人と全然違うんですね
だから日本の不思議さっていっぱいあって
色んな方が色んなこと言ってるので
正しいかどうかちょっと中々難しいんですが
ユダヤ人っていうのは
結構日本に来てましてね
歴史家の研究では
一万八千人ぐらい 古代に
ユダヤは国がないんで
色んな国に来るんですけども
ユダヤ人が移動した国でその国の
格好をしてる人って日本だけらしいんですよ
やっぱり他の国に行った
ユダヤ人はですね
やっぱりとんがり帽子のような
黒い帽子をかぶってたり
ユダヤ教だったりして
中々その土地に同化しないんですね
ところが日本に来ますと
日本人がユダヤ人を普通に扱えますから
ユダヤ人の人の性っていうのがですね
私は武田っていう性なんですけど
性は決まっていてですね
ちょっとここで言うとなんか
差別みたいなことが起こると嫌だから
言わないんですけど
二つか三つかもう決まってるんですね
私はそれちょっと聞いてるんで
勉強したので その名前聞くと
あーこの人祖先がユダヤ人なのかなと
思ったりはするんですが
とにかくその日本人には
そういう意識はないんです
僕にもありませんね
みんな日本人 隣近所みんな日本人
あーおはようございます こんにちは
どうですか最近っていう感じでですね
対等な人間として生活する
これは本当に日本人としては
当たり前のことなんですね
だから日本人って意識があるんですよ
日本列島に住んでる人は日本人
このね 当たり前のことに気が付いたのが
世界で日本人だけだったっていうのは
非常に不思議ですね
それで日本人
だから日本列島に住んでる人は
基本的に階級がなかったんですよ
身分制度もないし
そこで色々生まれたのが
仁徳天皇が民のかまどは賑ひにけり
これは物凄く面白い発言なんですね
っていうのはですね
日本に住んでると天皇陛下が民が豊かに
平和に暮らしていることは
良いことだと思うのは当たり前だと
思うんですけど 違うんですよ
それは幕末に日本に来たヨーロッパ人
アメリカ人がいくらでも言ってますけどね
同じこと言ってます
びっくりしてるんですよ みんな
あれ!みんな幸福そうだな
みんな一生懸命生活してるな
何でだろうか? つまり人に言われないで
自分で自分の人生を作ってるわけですよ
他の国は九割の人が奴隷
もしくは奴隷に近い人たちですからね
今問題になってるウクライナだっていっても
ウクライナの大量餓死事件っていうのが
多いんですけど
それはロシア赤軍がですね
銃を構えてウクライナの農民を
働かせて収穫で麦を採ると
その麦を全量を持っていくんですね ロシアに
そうすると百姓は働かされて
食べるものがないという状態になって
大体一千万人とか
千四百万人って言われてますね
その時に餓死したのが
ウクライナの今度の紛争は
それがベースにあるんですね
その後今度はウクライナが独立してから
今度はロシア人を虐殺するんですよ
だからこれは何かっていったら
そこに住んでる人は
自分たちと一緒だって意識がないんですね
ですから例えばロシアだったら
農奴と言ったわけですよ
農民と言わないで
民じゃないんですよ 奴なんですよね
奴っていうのはやっこと書くんですけど
奴隷の奴ですね
農奴と言ったわけですね
スレーブ 【slave】はそれがスラブですね
したがって日本列島に住んでる人は
日本人ということで
それじゃその制度どうするのかと
いうことで天皇陛下ができたんですね
天皇陛下の周りの貴族の数っていうのは
もう圧倒的に少ないんです
現在でもイギリスはですね
公侯伯子男
つまり公爵・侯爵・伯爵・子爵・男爵
っていうのは今でもいっぱいあるんですよ
いっぱいの人がいるんですね
領土を持ってるわけですね
つまり支配階級が厚いんですよ
つまり支配階級と非支配階級ですからね
ところが日本人はこう考えたんですね
全員が同じだと
日本に住んでる
その当時二千万人とかそんな数なんですが
二千万人とか一千万人とかみんな同じなんだと
そうすると支配層の数を
できるだけ減らさなきゃならない
それが日本の天皇陛下の制度で
一人 お一人なんですね 天皇陛下お一人
ですから天皇陛下お一人ですからね
兵士も死ぬ時には
天皇陛下以外あんまり思い浮かばないんですよ
天皇陛下万歳って言って死ぬんですね
それで一人ですから
天皇陛下お一人ですからね
お一人がいくら贅沢したって
それで結構天皇陛下も豪華なところに
お住みになってるわけじゃないんですよ
普通の民家よりか少しましだって
いうぐらいのところなんですね
だからこの体制っていうのは
本当に珍しい体制で
身分制度もないし奴隷もいなかったって
いうのもこれ日本だけなんですね
だから日本列島に住んでる人は
日本人だということを自分たちで認識した
我々は自然から作られるから
自然は神である
祖先から誕生したから祖先は神である
日本列島に住んでる人は日本人なんだ
この三つがですね
日本人とはなにかっていうことを
考える時に最も基本なんですね
他の国は全く違うんですよ
自然も別に祖先も ものを言わない人は
教えてくれないから宗教に入らないんですよ
だから信教
教えを信じるっていうことになります
誰かがイエス様とか
そう言ってくれないと
人生を送ることができないんですね
そこの土地に 志那に住んでるから志那人
ヨーロッパに住んでるから
ヨーロッパ人ってことないんで
虐殺がいくらでも起こる
これが今度どんどんどんどん
遺伝子解析が進んでですね
それで歴史が書き直されると思うんですよ
そうすると日本が
もう非常に光ると思いますね
日本の男性の持ってるY遺伝子っていうのは
アフリカから人間の祖先が
三回出たわけですけれども
その三回出た人たちの
DNAって分かってるんですけど
それと非常に似てるんです
っていうのはもう超大昔から
虐殺がなかったってことを
示してるわけですね
これも日本人とは何かってことを
考える時に非常に重要で
白人なんかを尊敬してる人って
結構多いんですけど
ちょっと考え直してほしいなと私は思います 

2022年3月7日

#武田邦彦 先生

2022/03/11

【炉端の話】イエス様の衝撃 (武田邦彦先生)



本日の収穫(3309文字) 

もちろん一人の人生ですから
色々なことがあるわけですね
よく言うように人生を顧みると
走馬灯のように流れると こんな感じですね
その中で幾つか私の人生にも
強い印象の残ってることがあるんですね
よく話すのは三十二歳の時の
もう私のなんか自覚というか
悟りというには
ちょっとまだ不十分だったんですが
そういうものもあったし
今日はこの前ちょっと
何か話してたか 聖書を読んでる時だか
イエス様の聖書をですね
実はイエス様の聖書っていうのは
もちろん非常に有名な書物ですから
小さい頃から知ってはいたんですけど
私はキリスト教じゃないって思ってたんですね
僕はキリスト教じゃないと
だからキリスト教の書物を読んでもなぁーと
こういう感じで人事で読んでたわけですね
ところがだんだんこう年も取ってきて
自分がキリスト教であるとかないとかいう前に
イエス様という人のことを知りたいと
思うようになってきたわけですね
これはなかなか
年を取るってのはいいことで
年の若い時は
何か変なこだわりがあるんですよ
あれはキリスト教じゃないかとか
あの人は右じゃないかとか
左じゃないかとかですね
そういう全然関係ないのに
その人にレッテルを張るわけですね
だからイエス様は
今になってはキリスト教の
なんていうか神様っていうか
人間っていうか ちょっと中間なんですが
そういう風にこういわば
いい意味でレッテルを貼られてるわけですが
イエス様という人間自体はお生まれになって
三十ちょっと前で何か悟ったんでしょうね
それで人々にある人生の生き方
この社会の理解の仕方というのをお話になり
それがあまりに素晴らしかったんで
みんなに教えられてんだなって
いう感じがしたんでしょうけど
イエス様自体は教えようと思っているのか
それともご自分がそう思ってるのかってのは
分かりませんね
それで非常に強い衝撃を
受けたわけですよ 私はですね
私は今でもキリスト教の洗礼を受けてないんで
キリスト教者ではないんですが
イエス様の信者っていうのかな
キリスト教ではないが
イエス様の崇拝者っていう感じですね
お釈迦様はですね
東洋の人であるからということで理解しやすいのか
もちろんある王様の家に生まれて
教育も十分に受けて結婚もして
お母さんが早く亡くなったっていう点で
苦労もされて
そして青年期から少しになると今度は
人生に悩み放浪の旅に出るというわけですから
割合と人間的ですよね
それでお釈迦様は特別に長く生きられたんですが
今のネパールあたりのところの
王家だったわけですが
八十歳の近くになって本当の意味で
悟りというか知恵ですね
人生を送るこの宇宙やこの人っていうのは
どういうものかっていうことが心底おわかりになり
これは私の言い方でいえば
大脳皮質を抑制して伝統脳と大脳皮質を
調和させてものを考えるっていう
そういう風に私は説明しているんですが
そういう状態になる
もちろんお釈迦様自身は神様とか
宗教っていうのはほとんど言っておられません
そういう意味のことは
言っておられますけどね
仏教っていうのができたのは
お釈迦様とほぼ関係のない形でできている
ところがですね イエス様の方は
とても信じられない人生なんですよね
当時何もない 文化的なことが何もない
別に本があったわけじゃない
古典を読むわけじゃない
そういうその昔のパレスチナあたりの
普通のっていうか
貧困だったかどうか分かりませんが
普通の大工さんの子供に生まれて
そして学校行ったとか
学校でどういう成績だったなんていうのは
僕は知らないんですね
多分教育制度も整ってなかったんで
自分で勉強されたんでしょうね
そして二十七ぐらいでなんか教え
教えというか人間が今
名前を付けている教えをされた
ということですから もうそれでそのー
イエス様のお話になったことを記録したと言われる
マタイ伝を始めとした新約聖書を
私がある時に読んだらですね
わ!この人は この人っていうかイエス様を
人か神からよく分からない人なんですが
この人は素晴らしい人だなーって
いうように思いましたね
さすが2000年の長きにわたって
多くの人がイエス様の言動って言いますかね
話したこと行動に感激し影響を受け
そして救われたと
いうだけのことはあって
もう飛び抜けてるんですよ
当時のギリシャ哲学も優れてたけど
ギリシャ哲学なんていうのは
ほとんどギリシャのアテネならアテネの人たちを
奴隷に使ってその人たちを働かせて
それでその上前で生活して
面倒くさい理屈をこねていただけですからね
それから見れば 中にはヒポクラテスみたいな
偉いお医者さんもいたわけですが
それに比べれば
もう全然片田舎も片田舎
超片田舎で二十七歳にして
何でこんな知恵があるのかなと
これはもうほとんど人間業じゃないなと
キリスト教の人はですね
何を信じなきゃいけないかと
いけないかということもないけど
何を信じておられるかっていうと
イエス様の復活ですよね
十字架にかけられて
亡くなった後 復活したと
この復活イエスの復活というのを
信じるかどうかで今はどうも
キリスト教の人かキリスト教じゃない人かの
区分をしているようなんですけども
私は随分教会にも行くタイプですし
聖書も読むタイプなんですが
イエス様の本当の偉さは
実は復活したというよりか むしろ
復活を信じられない人もいますからね
そのイエス様のものすごく深い愛情ですよ
愛情 愛ですね
キリスト教はよく愛って言いますけど
本当にそうでそれは私はですね こんなこと
言ったらもう袋叩きに遭うかもしれないですが
モーゼだとか色んな人が
キリスト教には登場するんですね
しかしこのイエス様の愛情
人間に対する愛の深さっていうのはですね
もう桁が何桁も違うんですよ
それはもう復活っていうそのね
三年ぐらい布教された後の事件もそうですが
一番最初の頃に行っている
山上の垂訓っていう有名な山の上かなんかで
皆さんにお話をされている内容なんかですね
もうとても人間業とは
思えないっていうんですかね
自己に対する今でいう利己心ですね
利己心ほとんどない
もうとにかく今の日本なんか
もう利己ばっかで行ってますけどね
なんか伝染病が流行ってもこの機会に
病院で儲かるようにするにはなんて
考える医者がいるぐらいですからね
学校の先生も僕もそうですが
もう本当にもう利己ばかりなんですよ
ところがイエス様っていうのは
利己がないっていってもいいんですよね
ないんですよ 見当たらないですね
他人に対して非常に深い
もう本当に深い愛情があるんですね
それは色んな病気の方を治されたという
奇跡なんかが普通は言われますが
私は例えば
広場で石に打たれている女の人をですね
この中でこの女に石を打てるぐらい立派な人は
石を投げてもいいよと言ったら
誰も石を投げられなくなって去ったと
これなんかはもう余程人間に対して
深い愛情がないと思い浮かばないことですよね
それを我々はそうだなーと思うわけですね
だからキリスト教を深く信じている人も
非常に結構なんですよっていうのは
我々が一生かけても到達できないような
他人に対する深い愛情というものに
接するというだけでですね
人間っていうのはやっぱりこう立派になるんで
聖書をお読みになるのは全くお勧めなんですが
しかしやっぱりそこに
人間の手が入りますとね
なんかきらびやかに飾った偉そうな格好してる
枢機卿とか神父さんとかおられるしですね
やっぱり教会は今でもいつもドアが開いてて
どんな方でも入れるわけですね
だけどもちろんそうですが
イエス様のような利己が全くない利他だけと
人間に対して本当に深い愛情を
持ってるっていう人がパレスチナの田舎で生まれて
何にも教育がないのにそうなるって考えられないので
イエス様はまさか神様じゃないと思うけど
もしかすると神様なのかなーと思ったりしますね
いずれにしても私の人生には
非常に大きな衝撃がありましたね
ああ!こんなに深い愛情をもった
人というのが人かどうか分かりませんが
この世に存在するんだなー
その後 色んな方の本を読んだり
色々行状を聞いたりしても
世界中でやはり今まで歴史に残る人で
イエス様のような自分を捨てて他人に深い愛情
それが十字架に現れてるんですが
深い愛情を持った人はいない
それはキリスト教徒であれ
誰であれ感じることができる
これが僕の人生における
イエス様の衝撃だったということなんですね

2022年2月23日

#武田邦彦 先生

米ロのどちらを信じるか (武田邦彦先生)

本日の収穫(1181文字) では続いては 視聴者の方からの質問ということです 米ロのどちらを信じるかということです 前回はロシアとウクライナについてのご解説 とても勉強になりました 今回はロシアに若干の利があると言いますが 日本もロシアに多少恩を売っておく方が 良いのかもというの...